こけぇぇえええええええええぇ!!!!!
ニワトリが空高く舞い上がり、その体を燃やす。熱くないの?と思うが、まあ平気なんだろねー。ピンピンしてるし。
ついでに羽が燃えたおかげなのかな?ふっくらもふもふのニワトリさんがスリムになってしまった。脂肪を燃やしてダイエット?いえいえ、燃えちゃったのは羽だけども。羽も軽いとはいえ少しは重量あるから、あの巨体から全てなくなったらある程度軽くなってはいそうだね!
「おいおい!こりゃーどうなってやがる。今は夜だぞ」
「十中八九あの鳥の仕業だろう。鳳凰なのかフェニックスなのか。どちらかにして欲しいのだが…」
そして1番の変化と言えばさっきまであった月が消えて、普通にお日様が登って来ていること。だ。
「ナユカ〜。大変だよ〜?私たち明日はもう次の星に移動するのに〜。もう明日になっちゃった!」
「うん。もしそれが本当なら本当にやばいんだけど?」
「大丈夫ですよ。私がナビィさんに、寝る時間になったらお知らせくださいと頼んでおきましたから」
「「さっすが〜!」」
ナイスだよビュアさん!てことはやっぱり…。まあ、わかっていたけどこのニワトリの仕業だよね。
「これ黒の試練みたいなもんだよね?」
「倒せば勝ち…?」
「たぶん?」
「コケ?ソナタ等もしかして黒の試練こっこ?」
「?…そうだけど」
「ですね?」
私たちの会話に割り込んできたニワトリさんが、私とビュアさんの回答に首を傾げながら考える。
「龍の試練じゃないこっこ?」
「え?違うよね?」
「はい。私たちが受けたのは黒の試練でした」
「うむぅ…」
それを聞いてさらに考えるニワトリ…。
「いや、確かに黒でも彼奴が認めればついて行くのであろうが…。だがしかし…。そもそもそんな火力出せるようなスキルは滅多に…。偶然か?どちらにしても、1回その龍を…」
1人でブツブツと考え込んでいるため隙だらけなのだが、さすがに私達もこのタイミングで攻撃しかけるのは…。
「考え事してると、やられるぜ?」
訂正…。今私たちは絶賛出会ったら速攻で襲ってくるような。好んで闘技場でドンパチするするようなプレイヤーと一緒の場所にいたんだった…。
「危ないこっこ!」
「何言ってやがる。そこで戦闘すると言っときながら敵の前でボケェっとしてる奴の方が悪いだろうが!」
「確かにこっこ…」
あれ〜?ニワトリさんなんでそこ納得しちゃってるのー?
「でも騎士道精神にかけるこっこね」
「騎士ー?俺らはプレイヤーだぜ?そもそもお前らだって今から攻撃しますよー?っていちいち相手に伺いなんて書けてねぇだろーが!」
「コケ…。確かに」
ニワトリさーん。そこまけたらだめだよぉー!
この人達、絶対そんなこと考えて攻撃とかしてないからねー!
「おや?頭上が留守なようだよ?」
「さすがに把握してるこっこよ」
大量に降り注ぐ弾幕をヒョイっと躱したニワトリ。カルマさんも隠れてニワトリの視覚外から上を取るあたり手馴れてる。
「まあ、いいこっこ。ソナタ等も早くかかってくるこっこ。まとめて相手するこっこよ」
「行こっか〜。みんな準備はいい〜?」
「大丈夫!」
「はい。問題ありません」
「ん」
「バッチシです!」
「んじゃ〜、色々あったけどあの鳥を焼き鳥にしに行っちゃお〜」
「「「おー!」」」
…
現在進行形で燃えてるんだから実質もう焼き鳥じゃね?
*
場所は変わってここは地球。
「お!流石にミカも来たか」
「9割リリースだと確信してるんだぜ?」
「はは!違いないぜw」
「その予想は当たっていますわよ…。どうしてこう、行く先々で騒動の中心にいるのか…。もうそういう才能だと諦めたとこですわ」
「うちなんかとっくに諦めてたぜ」
「だなw」
「♪」
ここにいる4人は現在、大きなフォログラムを出し、ナユカたちの緊急クエストを見ていた。約1名は煤だらけだが、もうみんな慣れてきたのか指摘もない。
「ところでどうだ?だいぶ完成まで近ずいたんじゃねーか?今日1日で指定された素材はあらかた集めたぜ?w」
「へっへ!あと2日くらいで完成する見込みだぜ!」
「「おおっ!」」
「♪」
「早いな!ギリギリとか言って無かったか?」
「うちにかかれば余裕だぜ!」
「頼もしいですわ!」
「なら俺らも準備しないとなw」
「今から驚く顔が楽しみですわ」
「だぜ」
「♪」
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