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T096  6人の『力』は今解き放たれた

公開日時: 2022年3月13日(日) 01:03
文字数:3,264



 その後、観戦室に戻ってきた2人をほかの4人が出迎えみんなで喜びあってのちに解散する。実にあっさりと解散したメンバーとは別にその日の会場はずっとユキとナユカについての話で持ち切りだった。残るイベントは後1日。パーティー部門のみとなる。


 もちろんプレイヤーの注目はナユカ達6人のパーティーに注がれていた。




*




 そして当日、改めてこの6人「リリース」は順調に勝ち抜き戦を突破していく。ハルトが切り込み。ユキが暴れ、ナユカが縦横無尽に駆け巡る。アリアは後ろから高火力の魔法をスタンバイ状態で構え、ビュアは相手に適度にデバフを掛ける。ミカは一生懸命何かを集めている?


 ユキとハルト、ナユカだけで既に相手を翻弄しているのに、誰かが崩れたと思えばビュアが援護を。さらにそのビュアさえも上手く抑えたかと思えばミカが横槍を出し。さらにさらに気付いたらアリアの魔法にぶっ飛ばされているのである。相手からしたら軽く地獄絵図になっている試合はどんどん消化されていった。


「う〜ん。問題無いね」


「いや、後ろから見てたら酷いもんですわよ…」


「うちはまだダメなのか?」


「温存ですよ。ミカさんのは特に」


「だいぶ勝ったな?「煉」にもだいぶん慣れたぞ」


「私〔魅力〕が試合開始前から常に高いんだけど…。壊れた?」


 それぞれが余裕のコメントをこぼし、それを見て次の相手チームももはや諦めよりも、有名人と戦ったと周りに自慢して回ろうと考えるほどである。ただの現実逃避とも言うが…



 そんなこんなで結局、決勝戦までそんなに苦労などせずに来てしまったのである。





*




「次決勝戦だけど〜、ミカの全武装解禁するよ〜」


「しゃっ!キターーーーー!!!このまま終わるんじゃないかとヒヤヒヤしたぜ!」


「ビュアの「力」もフルで使っていいよ〜。全員で同時にフルパワ〜。面白そうじゃない?」


「へー。いいな‪w」


「アリアはあれも使っちゃいな〜。あ、私たちを巻き込まないやつでお願いね〜」


「心得ましたわ!」



『さー!泣いても笑ってもこの試合で最後になります!!先に入場したのは今回の…、いえ。今回も闘技大会を歓声と混乱と絶望を振り撒いてきた!このまま優勝すれば約1名全大会全部門優勝となる化け物集団!「リリース」!!!』


『多分今回も悲惨』


『そして次に入場するのは!今回初出場!パーティー部門だからできる連携プレイで、圧倒的護りと加護を持った「守護神」と「奇跡巫女」率いる「スカイ スクランブル」の功労者!!こっちもなかなか化け物揃いです!!月チームの底力見せたれやーー!「アインズ」!!!』


「おい‪w誰が化け物だ!」


「向こうも化け物なのでどっこいどっこいですね」


「そういう問題じゃねーからな?」


《スキルオープン》


「さぁ?みんな準備はいい?最後はみんなで化け物退治といこうじゃない。フフフッ!!【あなたの美しい命を凍らせましょう】」


「それは私たちがさらに化け物認定されるだけですわよ?【水生「ウォーターミスト」】」


「もう、ここまで来たらなんでも動画映え間違いなしなのでどんどん行きましょうか。【私は彼らをカメラに捉える】」


「〔装備〕黒龍「煉」。【気力纏い】。さて、前衛は任せろ!あのバリアヤローは俺が斬る」


「やっと!やっと活躍できるぜ!!ついでにお披露目だ!うちの装備!!【全武装展開フルパワー】!【オートパイロット】!見せてやるぜ?〔電力〕の力!!」


「みんなの「力」を魅せる弾幕を!今此処に【君と咲かせよう】!【弾幕響鳴だんまくきょうめい「スピリチュアルビューティ」】!」


《スタート!!》


 両者一斉に飛び出す。


「リリース」


・ユキ(白雪姫&雪女)

・ナユカ(???)

・ハルト(剣士)

・アリア(原初の魔法使い)

・ビュア(記者)

・ミカ(???)



「アインズ」

・リン(奇跡巫女)

・ダイチ(守護神)

・シズカ(???)

・レン(???)

・サナタリア(???)

・シリウス(飛行師)







 まずは飛び立つナユカ。その後を追うユキ。全武装(ハルトとミカの合作)を展開したミカはその一つである翼(電力エンジン付き)を開き〔電力〕を流す。少し貯めたあとハルトとともにそのまま敵に直進。


「ウラァぁぁぁー!!」


「活きのいいのが来た…【城壁】」


ガキャン!!


 そのまま突っ込んできたミカにダイチ(守護神)が立ちはだかる。


「護りの神よ私はここに願う…」

 敵の巫女が詠唱を開始した。


 そのまま盾で弾かれ流されたミカは同ダイチの後方で待機していたシズカとレンに弾幕を放たれる。


「「もらい!!」」


「【ドーン】!!」


 咄嗟に右手に着いた砲をぶっぱなすミカ。


ドコーーン!!


 そこから放たれるレーザーはシズカとレンの両方を射線に捉える。


 2人はすんでのところで左右に回避するがこのレーザーがカス当たりする。


「え!?HPすごく持ってかれたよ!!」


「あれやばいかも、シズカは回避優先ね」


「ちっ!欲張って2人狙ったのが悪かったな」


 そのまま直上していくミカ。そこに向かうハルトと合流。


「いきなり飛ばしすぎだっ!」


「わりーわりー」


 

 その時向こうの巫女が技を発動させる。


「【我らを御守りください】」


 チーム「アインズ」にバフがかかる。


・衝撃吸収

・HP上限増加

・防御力上昇


 ナユカ達はそのまま外周を回りながら桜を散らす。

そこに向かうシリウスが技を放つ。


「やぁ!おねーさん達!君たちの相手は僕だよー!【空翔鳥よ羽ばたけ】!」


「ビュア!!」


「お任せ下さい。【インフィニティワンボールInfinity oneball】」


 全体を見渡せる位置にいるビュアからひとつの弾幕が高速で放たれる。


「行きますよー!〘加速〙」


グンッ!


 いきなりその弾はスピードを倍にあげてシリウスを狙う。咄嗟に回避したシリウスだがその弾はそのまま大きく弧を描き再びシリウスの方へ。


 その頃、ナユカとユキは鳥のような弾幕が高速でシリウスから飛んでくる。


「【赤眼発動「ワールドビュー」】」


 ナユカは器用に桜の弾幕を鳥の弾幕に当てていく。当たりそうにないものはそのままにユキを護りながら桜を散らす。

 ビュアの攻撃した弾はそのままシリウスに突撃またもや躱されてしまうが…。


「始めますよ!〘中断〙」


 唐突にその場で急停止するその弾。さらに


「〘発射〙!」


 そこから大量の弾幕をシリウス向けて放つ。まるで今までシリウスを追っていた弾は今度は固定砲台のように弾幕を発射していた。


「わはは!なにこれ!すごーぃ!」


 はしゃぐシリウスにビュアはさらに攻撃を仕掛けていく。


「〘設置〙〘遅延〙〘硬化〙〘連携〙〘プリセット〙」


 だんだん重ねられていくスキル。そのままシリウスはナユカ達の方に向かおうとするが…それは二度と叶うことはなかった。


「チェックです!【イムーバブル・モデル】」


「行きますわよ!【海爆「サブマリン ボルケーノ」】」


 途端にシリウスを囲むように現れる魔法陣。これらはシリウスに〔硬化〕と追加で〘硬化〙を付与し全身を動かせないようにする。それが付与された弾幕が無数に放たれ逃げ場無く被弾したシリウスはその場で固まる。


「…!!!」


 ついでに喋れない。


 さらにその下から現れる〔遠隔展開〕された青色の魔法陣が大量の熱湯をシリウスに叩きつけながら吹き飛ぶ。


 強烈な攻撃を喰らいさすがに耐えられるものもいない。シリウスのHPは全損した。




「設置完了したよ!」


「お〜け〜!ナユカは後ろに下がりな〜こっからは私の番だね!フフフッ!」



 ユキはダイチと戦うハルトの本へ。ナユカはアリアのいる位置まで後退して行った。





HP


ナユカ

├──────────╂┤

ユキ

├──────────╂┤

ハルト

├────────╂──┤

アリア

├───────────┨

ビュア

├───────────┨

ミカ

├─────────╂─┤


・MP微量回復

・注目度上昇

・飛行速度上昇

・攻撃力上昇

・防御力上昇

・クリティカルダメージ上昇

・水中移動速度上昇




HP

リン

├─────────────┨

ダイチ

├────────────╂┤

シズカ

├──────────╂──┤

レン

├──────────╂──┤

サナタリア

├─────────────┨

シリウス

┠───────────┤


・衝撃吸収

・HP上限増加

・防御力上昇

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