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R×2 68  「酉の導きて」

公開日時: 2022年10月4日(火) 16:23
文字数:2,339




《緊急クエスト内容変更を確認。これより「鳥の鍛錬」は「酉の導きて」に変更されます》



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【緊急クエスト】「酉の導きて」


 試される者。真の導きなりて我を倒す。その先の世を照らし、日と成る。


勝利条件:全員生存での「鳥」撃破。???

敗北条件:対象者誰か1人のHP全損。


対象者

・ユキ

・ナユカ

・ビュア

・ヒカリ

・ランプ

・カルマ


勝利報酬:???・???・100万G

2段階目報酬:職業

特殊勝利報酬:???(MVP)



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 おーーーう!?なんかいきなりシステムメッセージが流れてきた!

 私は何もしてないから下にいるユキ達がなにかしたのかな!?というかそれ以外ありえないよね!


 私何も出来てないし?何かしたら狙われちゃうし?



『ユキ。これなに?』


『ん〜。わかんない』


 よし、原因はユキでは無いらしい。把握。


 となるとほか5人になるのだけど。ユキの近くにいる人は間接的に違うよね。目立った動きとしては、なんかよく分からない飛行機?だっけ?そんなものがヒカリさんを守ったくらいかな。

 その後、ニワトリさんがアキアカネさんになにか話してたみたいだからその関係?

 前に戦ったことあるらしいし。たぶん間違ってない。


 となると、アキアカネさんが対象者になってないのはそういう事か。


 これは絶対に私死んじゃダメだね。










*







「なんだ?これ」


「さ〜?」


「これもしかしてあいつがやったのかァ?」


「まあ〜、そうだろうね〜。…。私に並走してないで鳥のとこ行きなよ〜?」


「あ?しゃーねぇじゃねーか。空中にいたら鳥がまた突撃してくんだろがァ。加速系のスキルは持ってねェんだよッ。ちっ!」


「なるほど〜。でもいいの?私達にそんなこと教えて。また戦うかもよ〜?」


「うっせぇなッ!こうなったら隠すも何も全開だろがァ。それともあれかァ?お前はまだ隠し球があるのかァ!?」


「隠し球今切ってるんだよ〜。ほんとはもっと違うとこで使う予定だったんだから〜…」


「…。ならいい。おィ。その技の結果を教えろ」


「え〜?なんで?」


「あ゛?勝つために決まってんだろがァ!今あのバカが楽しそうなんでなァ!だちのためだ。いいからさっさと教えやがれ!」


「はぁ〜。初めに敵対しといてよく言うよ〜。まあ、もう隠しようも無いしね〜。いいよ〜」






*






「これはまた…」


『うん。もう俺は驚かないぞ…』

『ナニコレ』

『酉の導きて』

『その1番初めのなんて読むの?』

『とり』

『あぁ、これは「酉」と書いて「とり」だね』

『酉って言うとあれだよな。干支だっけ?』

『十二支の「酉」だよな』

『スカイスクランブルの時からあのニワトリと猫は重要って予想されてたよな』

『十二支に「猫」って居なくね?』

『いないな。』

『猫は「寅」枠なんじゃね?』

『ん〜。トラはネコ科だがなんかなぁー』

『どっかでトラ見た?』

『見てねーな』

『見てない!』

『そもそもモンスターって基本ゴブリンとかだからなぁ』

『あれ、でも前地球止まった時、フェンリルっていたよね。あれって本来ならまだ先のイベントだったって聞いたよ?』

『そうなのか!?』

『あの男にシステムを流用されたらしいな』

『ヒカリが倒したんだったっけ?』

『YES』

『でもそれならそのフェンリルは「戌」枠か?』

『イヌ…。有り得るな』

『イヌ…。犬っころ…。あ…』

『え?じゃそんなのがあと11もいるってこと?』

『oh......』

『orz』

『じゃあゴブリンは?』

『…。人?』

『ゴブリンは雑魚』

『あれ…?』

『ゴブリン…』

『まあ、今は酉の謎だな。スカイスクランブルの時のセリフも気になる』

『「我らは待つ」か』

『そういえば、猫もまた挑むとか言いながら来てないな』

『スカイスクランブルのクリアログにも、最後この言葉があったからね』

『色々ごちゃごちゃしすぎる…』

『普通に敵としてたまたま「酉」だったんじゃね?』

『今回の緊急クエストはスカイスクランブルに関係ある?』

『猫もふもふだった!』

『同じニワトリ…。今フェニックスなのか?』

『鳳凰でありフェニックスであり八咫烏?』

『あれ…。黒龍てさ。「辰」枠じゃね?』

『え?でも黒龍って今アリアが連れてるよね?』

『やっぱり「リリース」かぁ〜w』

『「リリース」だからなぁ〜w』

『ニワトリちゃんも負けてないくらいもふもふしてそう』



「すごい気になる考察。でもそんなこと考えてる暇はなさそうですねッ」









*






「…ん。アキ?」


「あ、目が覚めた?ヒカリ。乗り心地はどう?」


「ん。まあまあ?」


「えー!力作なのに」


 飛行機の中で目を覚ましたヒカリ。アキアカネと酉は今なお、真正面から向かい合い。お互い静止している。


「ん?なんか。クエスト。変わってない?」


「我がソナタらを試しておるこっこ。ソナタも心せよ?」


 色々目覚めたら変わっていた状況に困惑するヒカリ。そんなヒカリにニワトリは説明するが、そもそも説明になっているのか。

 首をひねりながら、結局アキアカネの方に、助けを求めるように顔を向けるが。


「ヒカリ。生きてる。ニワトリ。生きてる。オーケイ?」


「…ん」



 ヒカリはアキアカネに助けを求めたことを少し反省しながら、なんとか情報を整理し、立ち上がろうとして。


「痛い…」


「あ、ごめん。今開けるね」


 思いっきり飛行機本体のハッチに頭を強打し、再度着席した。


 ハッチが開き。それを手を真上に伸ばして確認したヒカリは今度こそ立ち上がる。


「つまり。まだ戦闘は。終わってない。てこと」


「そうそう」


 なんとか情報を整理し現状を理解したヒカリは、今も轟々と燃え盛るニワトリ改め、フェニックスに拳を構えた。


「第2ラウンドコケ!」


「「こい!焼き鳥」」


「コケ!?」



 ハーフタイムは終わり、再度戦闘が繰り広げられる。






 それは鍛錬から、今再び試練となって。続きを紡ぐ。

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