Reality barrage Gamers

初心者がゲームの常識をひっくり返す...無自覚に?
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D,S(diamond)

EC:167  エラーコード

公開日時: 2022年5月24日(火) 11:11
文字数:2,815



「どういうことだっ!!!」



「分かりませんっ!ただ地球との通信の全てが途絶えました!」



「ひとまず地球は無事かっ!?目視で確認が取れるか!?」


「現在、目視での確認はできます。しかし、夜側の地域の発光が一切ありません!!」


「一体何が起こっているのだ…?唐突に、一斉に通信途絶え、夜側も電灯がついていないとなると…。EMPでも撃たれたのか?いや、しかしそんな電磁反応はない…。それに地球規模でそんなことが起こったなら月も無事では済まない…」



※EMPとは、EMP爆弾。電磁パルスの略。なんか色々あってその効果範囲の電子機器が故障、または一時的な機能不全を起こすぞ☆




「個別にその他のAIに信号を送るも、反応はありません」



「探せ!!なんでもいい、無事な機体は居ないか。それだけで対応が変わるぞ!」


「はっ!」


「他の惑星でその他影響がないか調べろ!」


「はっ!」




 ここはどこか。一般人が入れるような場所ではなく。さらに知る人も少ない。星を守る為にある機関。ここでは現在、唐突に途絶えた地球との通信に緊張が走っていた。


 色んな人がゴタゴタと行き交い。その所属のAIもフルで稼働し、地球とのコンタクトを試みている。


「隊長!ご報告です!」


「なんだ!」


「現在、他の惑星圏の都市ではほとんどが正常に稼働しております!」


「そうか!」


「しかし、一部、地球所属の観光艦や巡洋艦、調査艦などが一時的に運行不可能に陥ったそうです!」



「なに?やはり地球をピンポイントで狙ったEMPか?」


「いえ、その原因が、全て地球との通信が切れたことによる自身の座標の喪失によるものだそうです。その後他の惑星の管制AIに接続し無事機能を復活させたとの事」


「無事なのか。なら良かった。だがしかし…。EMPでは無いなら?何が起こっているのだ?」


「それについてですが…。もうひとつ、地球が主軸の一部サービスも止まっているようです。ですが一つだけ不可解な停止が確認されております」


「なんだ?」


「ゲーム「Reality barrage gamers」が他のサービスよりも早く。しかも救援要請を出しながら機能を停止しています」


「?ゲーム?一体なんの繋がりがある?」



「そ、それが送られて来た救援要請の中に、エラーコードも含まれていましたそれがこちらです」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


EC:001 「マザー沈黙」

EC:063 「ゲーム内のシステムエラー」

EC:999 「外部からの攻撃検知」


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「マザーというのはこのゲームの統括管理AIであり、過去に地球の中枢区画の統括管理AIをしていたこともあります」


「なに?何故そんなAIがこんなゲームの統括管理AIなんてやってる?」


「それが…」



 びーびーびー!!




「隊長!!地球より通信が入りました!!あれ?でも…」


「なんだ!地球から通信が復活したか!?」


「いえ、AIIDがありません。不明、もしくは個人作成のAIからです」


「なに?」


「どうしましょう?」


「録音しながら私が応答する。各員はその他地球の調査を続けてくれ」


「はっ!通信を開始します!」








「こちら月防衛省観察本部。何者か応答せよ!」


『こちら地球所属。太陽系外探査研究所所属、所長の米嶋 勇人だ』


「なに!?あの有名な米嶋博士か!?」


『おや?知っているのなら話は早い。現在の地球の現状を各惑星都市に報告、及び、援軍の要請を頼みたい』


「了、了解しました!ご報告をお願い致します」


『現在、地球は地球外から来ている「敵」からの攻撃を受けている。それは地球のAIを統括管理している中枢区画のサイバー攻撃だ』


「さ、サイバー攻撃?そんな馬鹿な!!一体誰が!!」


『まだ確認は取れていないが、データをそちらに送ろう。前々から地球の防衛省の者と防衛について話していた。「敵」の存在だ。太陽系外生命体からの攻撃である』


「太陽系外生命体…。未だ発見されてない敵なのですか?少し信憑性にかけますな」


『仕方ない。詳細は後でデータとして送ろう。くれぐれもこれから先のことは極秘事項だ』


「了、了解しました!」


『紹介しよう。私の妻。花恋だ』


『こんにちはー』


「「「?」」」



「えっと…。博士?奥さんがどうかなされたのかな?」


『彼女は太陽系外惑星、ガーデンプラントの姫。つまり太陽系外生命体だ』







「「「「???」」」」



「いささか信じられないのですが?」


『ふむ…。君では話にならないな。君の上司…。そこのトップを連れてきてくれ』


「!?何を言って…!!」


「もう良い」


「…?…!!?司令!!」


「「「!!!」」」


「君のことは因幡君から聞いているよ。米嶋博士」


『なるほど、話が早くて助かる』


「それで、かねてより我々が警戒してきた敵が地球を攻めている。その認識で間違いないかな?」


『ああ、間違いない』


「わかった。できる限り応援をよこそう。何が欲しい?」


『地球防衛の一時的な指揮権。それとRBGの上位プレイヤーを頼む』



「承知した。両方とも許可しよう」


「「「!?!?!?!?」」」


「ちょっ!?司令!」


『感謝する』


「地球防衛の指揮権って!!正気ですか!?」



「もちろんだとも」


「な、なぜそんな。指揮権ですよ!素人が務めていいものじゃ…」


「そもそも、我々が持ってた時点で何ができる?「敵」とは聞いていたが、それが私たち防衛省に現状を打開する計画が出せるか?」


「そ、それは今から…」


「今から考えたとして、いつ頃軍が動くようになる?」


「そ、それは…」


「その間に何人が死ぬと思う?」


「す、すいませんでした…」


「今回のことに関しては彼らの方がよく知っている。元々、彼らが専門で研究してきた敵だ。彼らに指示を出してもらった方がいい方に動く。それに米嶋博士はな。我々よりも操船や、AIの扱いにたけておるぞ」



「そ、それほどですか…」


「分かったら軍艦の準備を。これは戦争だぞ!」


「はっ!」



『説得済まない』


「いやいや、我々にはこれぐらいしかできない」


『感謝する』


「それより…。RBGというゲーム…。それがどう関係しているのか聞いていいかな?」


『敵はマザーの元々持っていた権限に目をつけたようだ。マザーは元中枢区画の管理AI。それぐらいの権限は現在でも持ったままだったというわけだな。それにRBGは、AIが考えたゲームでもあるが…。AIが考えた地球防衛手段だとうちのAIが導き出している』


「なるほど…。まことか?」


『はい。私トビィとナビィが解析した結果、そう結論ずけました』


「ん?」


『うちのAIです。そちらへの通信手段を作ったのもこの子達です。この子達はガーデンプラントの精鋭機で、ここのトップと同じくらいの処理ができます』


「そんなのが2機もいるのか…」


『悪さは…。しないですよ』


「今は聞かなかったことにしよう…」




『緊急回線にてデータを転送します』








作者コメント

 ほとんどキャラクターの会話だけという…。状況の判断は読者に丸投げっ!!。⌒ ヽ(´ー` )


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