あれから細かいことを、特に今後の活動内容について話し合いをした。ビュアさんの動画投稿についてや、これからしばらくはあまり目立たないようにするようにといった内容だった。
それから、カフェをでて私はビュアさんと一緒に行動していた。ユキはハルトさんと私の装備と武器について話を詰めるそうでまだカフェの中で話している。
私はユキに今から〔装備〕のスキルを獲得してくるように頼まれていた。常に装備来てると目立つから一瞬で装備を変えられるようにするためらしい。
ビュアさんは私のお目付け役だ。
アリアさんは元々ゲームをする予定は無かったが私たちの噂を聞いてやって来ていただけなので話し終わったあとはすぐにログアウトしていった。
私とビュアさんは姿隠しのカプセルを使用して闘技場から離れていく。
「あまり闘技場に近いと、それだけサーチでかかったオーブの競争率が上がりますから」
ビュアさんいわくそういう理由があるらしい。確かに闘技場にはプレイヤーが集まるからね。それを避けてサーチするのには賛成だ。
ちなみにカプセル使用中はサーチができないらしい。というかオーブも取れないんだとか。
(いやー、それにしてもナユカさんと2人きりとはっ!!これは役得ですね!あの時目をつけといて正解でした!私ナイスです!!)
隣を歩いているビュアは内心そんなことを考えているがナユカが知るよしもない。
*
しばらくして闘技場周辺のエリアから離れてカプセルの効果が切れてからはずっと南に進んでいる。私の家を越えてすぐそこには森が。その奥には大きな建物がある。
「ここはいつ見ても広いですね」
「まぁ、趣味で博物館作っちゃうんだから困るよね!」
「趣味…?ですか?」
「う、ううん興味があったって話だよ!」
「確かにすごい記録ばかりですからね。反重力や、テレポート技術などの歴史や、VRにARの仕組み。星の成り立ちやらそんな研究をしていたんでしたっけ」
「うん。そうみたい。あと瞬間物理構成とか、超距離無遅延通信なんかも学べるらしいよ」
「凄いですね…。普段勉強とかはしませんから余計に新鮮味を感じます」
「だね!」
目の前の博物館にはそういった技術や、歴史を学べるようになっている。研究所なども併設されているそこは、周りはかなりの広さの森が広がり少しここが隔離されているようにも見えた。
この森の外までがこの博物館の所有物だ。しかもそれは1人の私財からできているのだからとてつもなくすごい。
人口が増えたここでこんだけ広い土地を持っているとかどんな富豪か…
「ここまで来れば大丈夫ですかね?」
「じゃあサーチしちゃおうか!」
《サーチ開始まで5:09》
おっなかなかタイミング良かったね!!
「私はナユカさんのサポートに専念しますね」
「なんか付き合ってもらって申し訳ない…」
(いえいえいえ!むしろご褒美ですからー!)
やっぱり私だけみんなより遅れているのが少し足を引っ張ってるよね…。ユキも全部オーブ私に譲ってくれるし、ビュアさんもいらないって言ってるし…
「早く強くなろ…」
(もうとても強いですけどね!?ナユカさん!多分私1VS1だと負けますからね!?)
そんな心のツッコミはもちろんナユカには届かない。密かにナユカ常識を教えようと決意したビュアであった。なお、これで2回目である。
《サーチ開始まで…3…2…1…スタート》
ピッ!!
「ナユカさん!オーブは博物館の中です!!」
「やった!近いね!!早く取りに行こう!」
私とビュアさんはすぐさま博物館に駆け込もうとする。が…
ドカッーーーン!!!
どこかで盛大な爆発音がこの博物館で起きる。
「ナユカさん!近くに1人同じくサーチした人間が博物館に侵入しました!!先よこされないように急ぎますよ!【私はカメラに彼らを捉える】!」
ビュアさんはそう言いながら私にバフをかけてくれている。敵は左側から博物館に侵入したらしい。煙が立ち上がっているのが博物館に入る寸前にチラッと見えた。
博物館の中は通路のような場所、ガラス張りのドームのような場所、吹き向けになっている場所など複雑な地形をしている。〔ジャンプ〕を使うか〔スーパーアクセル〕を使って走るか、切り替えが重要だ。
「ナユカさんガラス張りドームの奥にオーブがあるようです!ここから右手です!」
「わかりました!」
入口から入りホールのようなところを越え私は通路に入っていく私は〔スーパーアクセル〕を、ビュアは…、なんかついて来てるね。ならいいか。そのまま私はいったん分かれ道に差し掛かる。右に続く道と左前に進むの通路。私は迷わずに左に進む。
「!?ナユカさん!右側のドームですよ!!?」
「大丈夫!!着いてきて!」
「?はい!」
私はそのまま進み今度は左にある階段を登る。階段は折り返し右を向く、そのままひとつ上の階へ。また通路を今度は目の前に続く真っ直ぐな道を駆けていく。
少ししてドームの2階に掛かる渡り廊下に出た。
「なるほど、一直線に抜けたいならこっちですか」
そのまま私たちは渡り廊下を渡る。半分を過ぎたその時!
チュドーーン!!
1階の壁が吹き飛ばされ下から他のプレイヤーが現れる。
「対象を捕捉!!装填完了!!喰らえ!!」
チュドーーン!!
そのプレイヤーは即座にナユカとユキを補足し再度発砲する。ナユカとユキはすぐさま回避し、両名とも空を飛ぶ。土煙がはれ2人が見たのは…
パキン!カシャッ
メカメカしい外装を身につけ重そうな重砲をこちらに向けた少女の姿だった。
ステータス
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前 ナユカ
所持金 153400G
HP 0├───────────┨
MP 0├────────╂──┤
《スキル》
『パッシブ』
「原型」
魔力
「強化系」
体力強化
「生活系」
食べる
『アクティブ』
「属性系」
火 火炎 爆発 光 風
「鑑定系」
植物鑑定
「色彩系」
赤 青 緑 紫 桜
「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ
「設置系」
魔法陣
「音響系」
歌唱 効果音
「表示系」
地図 表示
「部位系」
足
「命名系」
技名
「剣術系」
短剣術
「造形系」
星
「体術系」
受け身 叩く ジャンプ スーパーアクセル 蹴る
『?』
魅力 鍛治
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技
【煌星流姫「ペンタゴンスター」】
状態
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