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W-2 76  リリースの新メンバー

公開日時: 2023年12月10日(日) 22:33
文字数:2,046


 少しして…



「よし〜。これでOKだよ〜」


「お疲れ様です」



 ユキがベッドからムクっと起き上がり早々にそういった。2人をリリースに登録できたらしい。


「まだ実感が湧かないてありますな…」


「さすがに私も同意見だよー…」


 そして2人もベッドから起き上がりそう言いながら立ち上がった。

 これで10人目、11人目となるリリースメンバーである!アキアカネさんはどのタイミングで発表しようか迷いに迷っているようで椅子に座ってスケジュールを確認していた。

 2人が月出身な以上まだまだ一緒にプレイ出来る日は遠い。何せRBG内では未だ惑星間移動が出来ないからだ。

 メンバー登録も直接会わないと出来ないためこのタイミングでしか2人をリリースに加えることが出来なかったのである。



「ユキさん。起きたてで悪いですけどすぐにリハーサルの時間押してますので準備してください」


「ホイホ〜イ。よっこらせ〜」


 アキアカネさんに急かされ再度ベッドに横になるのかと思いきや…。わざわざ違うベッドで先に換装している私のベッドに入っていくユキ。


「なんでわざわざ私の隣に移動してくるのさ」


「気分〜?」



 それ絶対必要ないよね?

 ベッドに入ってきたユキが即座に何も無いところに現れそう返しながら微笑んでいた。


「それでは行きますよ」


「ん」


「4人ともガンバー」


「特等席で見させてもらうであります!」



 軍曹とヒヒリーさんの2人は今回特別にこちらから席を用意してあげたみたい。マザー太っ腹だね!

 月に限らないがこのライブの入場料は馬鹿にならないほどお金がそれなりに必要になるらしい。さらに抽選もあるらしく運も必要だ。

 そしてライブツアーが後半になるにつれその入場料ですら段々と値段が上がっている。残すライブはここと地球の2回だがそれ故にプレミアがつく…らしい。


 いや、確かに目立つようにしてたし人気が出るのは嬉しいのだけど…。

 ツアーと同時にRBGのサービスエリアが太陽系全域に広がったおかげでプレイヤーの数も跳ね上がったと聞く。ツアーもその何割かは助けになっているようで私たちに憧れて職業を歌手や踊子にする初心者も多いらしい。



 そういえば忘れていたけど。職業についても色々開拓されてきたようだ。私たちは忙しくて未だ半公式役職のアイドルだけだが、ほかのプレイヤーは各々がメイン、サブ職業を設定しその仕様を存分に楽しんでいる…らしい。いいなぁ〜。

 ちなみに職業は闘技場や専用のスペースでセットできるらしい。


 職業については出来れば暇のある時にセットしに行きたいと思う。





 この後私たちはリハーサルを終え数時間後には本番を迎える。月でもライブは大盛り上がりで幕を閉じることが出来た。





*




「お疲れ様です。皆様。明日からの予定ですが明日は1日月に滞在いたします。ここ数週間動き続けていますので少しですが休憩です。地球には明後日向かいます」


「お、おおー!!」


 ライブが終わり一息ついた私たち。またもや高級車に乗りホテルに着いたあと、マザーは私達にそう告げた。


 お、おやすみだ!!


 火星以来移動とリハーサルとライブづくしだった私達についに自由の時間だ!ならばやることはただ1つ。



「どうする〜?また月も探索して遊ぶ〜?」


「もちろん!!」


 ユキも私の表情で回答を察していたようだが確認するように私の方を向いて尋ねてきた。


「月ですか。ベースコロニーを探索するのです?」


「那由花はどこ行ってみたいとかある〜?」


 アキアカネさんも割と乗り気。ヒカリさんは表情には出ていないものの雰囲気からしてまだまだ元気そう。ビュアさんは…あ、動画撮れるので喜んでるね。


 行ってみたい場所…行ってみたい場所かー…



「じゃあそのみんなが話してたイベントの地!浮島に行ってみたい!!」


「ふむ」


「なるほど、確かに浮島の所在地は月でしたね!」


「でも月も意外と広いですよ?正確な所在地はわかるのですか?」



 現在の浮島はアインズ所有の土地として月にあるということは知っている。が、そういえばそもそもアインズが月のどこ出身か分からない…あー浮島観光は無理かな?


「アインズはセカンドコロニーが所在地だったはずだよ〜。ここから東に少し進んだところにあるね」


 ほうほう。ちなみにコロニーと入ってるもののドームみたいな屋根はなく普通に地球の環境に似ている。ではなぜ名前だけはコロニーとつくのかだけど、昔はちゃんとコロニーとして作られていたようだ。

 人類が最初に入植し始めた場所がベースコロニー地区、そして次に作り始めたのがセカンドコロニー地区らしい。



「でもセカンドコロニーはベースコロニーの10倍ほど広いですよ?探せます?」


「さ〜?」



 やっぱり難しそう?



「…場所に関しては問題ないですね。私にお任せ下さい」


 とここでビュアさんが自信満々にそういった。あれ?ビュアさんは所在地わかるのかな?それとも調べてくれるのだろうか?どちらにせよこの後私たちは浮島観光に出発することになった!

 あ、ちなみに軍曹とヒヒリーにもお誘いのメールを送ると来てくれるようだ!そうと決まれば準備を始めよう!!


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