『通信を開始致します』
............
『あー、あーー。もしもし?聞こえてるかい?』
『はい。聞こえています勇人様』
『おー、ナビィだな?久しぶり。それでそちらから通信とは珍しいじゃないか....なにか問題でも起きたか?』
『はい。本日姫様が「Reality barrage gamers」なるものをしていたそうです』
....
『ふむ、してそれはなんだい?』
『最近流行りのゲームだとか』
スッ....
『ほほぅー、調べたらすぐ出てきたよ。今話題のゲームか....それがどうかしたかい?』
『今日はちょうど健康診断の日です』
『あぁ、そうだねデータはいつも通り送ってくれ』
『はい』
ピッ
....
『お、きたきた。それでこれのどこが異常なのかな?』
『姫様がゲームをした直後の健康診断だったのですが....脳の使用率が大幅に上昇しております』
『確かに、でもそれはゲームでVR....とARでの体の操作をしていたのだろう?そしたら誰でも上昇するのではなかったかな?』
『はい。一般的に意識を本物の体からデータ空間上の体に移して行動する際、一般人の脳の使用率が上昇することは確かです。しかし、姫様の場合はそれを超過しております。』
『ふむ、それもそうだね。この数値は少し....高いかな』
『更に姫様の体は一般人とは違います。特に脳のリソースは普段から高いです』
『まあ、俺と花恋の子だからね。そのために1週間に1回は必ず健診させているのだし、普段からあまり外に出してはいないのだろう?』
『姫様が以前違うデバイスでVR空間上に行ったことはありました。しかしこの時は脳の使用率上昇は見られませんでした。しかし今回は使用率が上昇しております』
....
『原因の特定はできているかい?』
『いえ、現在調査中です』
『そうか....』
............
『あのゲームが関与していることは間違いないかと』
『だよねー』
『姫はこのゲームを楽しんでいるご様子でした。ですのでゲームを続けることを推奨しました。また、なにか異常があったらすぐに報告していただけるように頼んでおります』
『んー、ならいいか....そのゲームについてこちらからもアクションを取って見るよ』
『了解しました』
『じゃあ、ひとまずはそういうことで』
『後ほどゲームのプレイ内容もそちらに動画付きでお送り致します』
『ナニッ!!データあるのか!』
『はい』
『よくやった!!後で久々に娘の成長した姿を拝見しようかね』
『これからも随時お送り致します』
『頼んだぞ!』
『通信を終了致します』
...............
『通信回線を切断致しました』
『これより夕ご飯の支度を....』
ピッピッピッ!!
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『姫様の「Reality barrage gamers」へのログインを確認』
....
『同時進行でデータの観測。調査を開始致します』
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