「それじゃ〜!かんぱ〜い!!」
「「「「「「「カンパーイ!」」」」」」」
現在。私たちは戦争に勝った祝勝会のためにとある店に来ています。
最近、博物館にギルドホームを設けたからすっかり利用しなくなっていたカフェ?マスター経営のお店です。
料理できる人ってあんまりいないんだよね。
そんなこんなで、CSF同盟の主要人物達を集めた祝勝会はカフェ?で行われています!
ちなみに!他の人達は来訪者達の街が広がるエリアでお祭り騒ぎらしい。位置関係としては博物館周辺と都市エリア近郊だね。
「マスタ〜。CSFに入ってたんなら戦争参加してくれても良かったじゃ〜ん。なんで参加しなかったの〜?」
「戦闘できると思うか?」
「…。フライパン片手に撲殺できそ〜じゃない?」
「1回俺のイメージを問い詰めたくなるな…」
マスターはそう私たちに話しながらも、忙しく料理を作っていた。よくそんなに作れるね?
マスターはCSF同盟。インフォメーションコーポに所属しているらしい。というか初耳だったのか、ユキがなんで教えてくれなかったの!と、ブリブリ言っているが、よく考えたら、私たちがギルド作ってからここに来てなくない?
出てくる料理はもちろん美味しい。ただテーブルに広がる料理のジャンルは一体何種類あるのか。和洋折衷、なんでもある。ここは一体何屋さんなんだろね?
私たちのいる部屋はそんなお店の、所謂VIP部屋だ。普段はランキング上位などのあまり目立つとめんどくさい人達御用達の部屋。その中でも特にランクの高い部屋に「リリース」は集まっていた。
部屋はマスターの立っているカウンターの、ちょうど裏手になるらしく、話そうと思えば話せる。今日はCSFが貸し切っているので、隠す必要はないけどね。
「ハルト。そこの料理くださいですわ」
「あ?はいよ」
コンコン
「ど〜ぞ〜」
「お疲れ様です。皆さん」
「お疲れ様〜」
そんな部屋に訪れたのは、インフォメーションコーポのリーダー。セリエルさん。他のギルドの人達にもそれぞれ部屋割がされている。
「お店予約しといてくれてありがと〜」
「いえいえ、まさかマスターと知り合いだとは思っていませんでしたけどね?」
「あれ?マスター話してなかったの?」
「そうですよ?彼は口が硬すぎますから」
「よく利用してたからその点、便利だけどね〜」
「聞こえてるからな?」
と言いながら別の入口からマスターが料理を持ってきた。
「ヒカリー。あんまりがっつくと太るよー?」
「ん、ここはゲーム。問題ない」
「♪」
それを見て料理を頬張るヒカリさん。意外と大食いだね?私はももがあればもう満足なんだけど。
「ほらよ」
「ももーーー!!」
そんなことを考えたからか、マスターはももをふんだんに使った、ももタルトを持ってきていた。
「我らがアイドル様はももが好きらしいからな」
「大好き!」
もも!もも!食べていい?いいよね!よね!!いっただっきまーす!
「今の「大好き!」だけで動画ができてしまうアイドル様ですから。ところでマスター。どこからその情報を入手したので?」
今なんかビュアさんから不穏なワードが出てきたけど、ももが優先ね!あ、でももも好きなのマスターに言ったっけ?
「前にももも頼んでたし、ユキが言ってたからな」
「なるほど、情報源はそこですか」
ユキグッジョブ!!
「お邪魔するぜ。ってセリエルに先をこされたな」
そう言って入って来たのは、闘技戦士団のリーダー。ヴォーガードさん。
「お疲れ〜」
「そっちもな。北側は強いやつ多くて楽しかったらしいぜ?」
「北にいてくれて助かったよ」
「東は逆にガッカリしてたがな?」
河川エリアは闘技戦士団の所有エリアなので今回は、その河川エリアのコアを守るチームと、北側の植物園エリア、開拓使団のコアを守るチームとに別れていたみたいだ。
植物園エリアと言えば、私たち、ハルトさん、アリアさん、ビュアさんとの4人で挑んだ黒龍戦の場所だね。
「それはそうと、最後うちのメンバーが半分くらい吹き飛んだんだが…」
「ギクッ!」
ミカちゃんが思いっきり反応してる。そりゃー、あんだけ光ってたんだから、範囲も相当あったんだろうね?
「見事に集合住宅エリアと植物園エリアの半分くらいが更地になったがなぁ?」
「つ、ついな!熱くなって!本気の一撃をぶっぱなしたんだぜ…」
苦し紛れの言い訳。ゲームだから汗はかいてないけど、思いっきり目を逸らしながら言ってる。
「ほうほう。つい熱くなって。ねー?」
「す、すまん」
観念したのか、ミカちゃんが撃沈した。
「ま、その気持ちはよくわかるからいいけどよ!次は気おつけろよ?コアごと吹き飛ばしたらまずいからな」
意外と冷静なヴォーガードさん。思わずミカちゃんは返事をしたのだが…。
「あぁ、そうですね?うちのビルも半壊しましたもんね?」
「あぅ…。すまぬ…」
なんかミカちゃん暴れすぎたのね?セリエルさんからも言われて、少し可愛くなっているミカちゃんでした。
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