*>>アキアカネ視点
アリアさんの魔法陣が発動してしまいました。この場合的が大きい私たちは回避に専念するしかありません。
普段のニワトリ姿からスラリとした鳥…猛禽類だと思われる姿のニワタリ。直線的な動きは早いのですが回避は大変そう…
「ニワタリ!頑張って避けてください!」
「むちゃ言うなコケお主〔騎乗〕スキル持ってないコッコこのまま避けたら振り落とされるコケ。その前に自分で飛ぶコッコ」
「むぅ…確かに危ない…」
確かに、そんなスキルを今知ったのですけども。てか〔騎乗〕スキルがあるならやっぱりテイマーや魔物使いの役職もあるな?
とりあえず掴み乗っているニワタリの背中から手を離す。ニワタリから離脱した私。そのまま上を向き。ひとまず落ちてくる滝がどこに来るのか予測する。
たぶんデタラメに落ちてくる攻撃だが上を見たらその落下軌道が…
わからないですね…
バックに浮かぶ魔法陣が眩しいのもありますが夜なので一定距離以上離れていると全く見えません。
〔暗視〕と光り輝く〔魔法陣〕の相性は最悪です。
「攻撃見えない!ッ痛て!?」
ほんとに危ない。右足に滝がかすりました。てちょ!?HP4割も消し飛んでるんですけど!?
「〔魔核視〕は持ってるコケ!?」
「持ってないです」
「〔魔力痕〕は?」
「無い!」
「気合いで避けるコケ」
ニワタリさんや。それは無理ゲーでは?
は、そうだ!
とりあえず進行方向の上に扇状に弾幕を飛ばす。ついでに体力回復薬を飲み干しておく。
「?何してるコケ」
「通称ナユカ回避法です!」
見えない攻撃に対して、見えるものを予め置いておき、それが消えた場所に見えない攻撃が来たと判断する。黒龍戦で見せたナユカさん流の回避術。
ナユカさんほど全面展開して視界全部の攻撃を判断することはできませんが、進行方向のみと限定し、常に進み続ければ私でも何とか反射神経が間に合う。
かすり傷が増えていきますが直撃は回避可能!!
「お主らやっぱりおかしい人たちの集まりコケ」
「人聞きの悪い。私は普通です」
ところで、〔魔法陣〕が発動してからアリアさんの姿が見えません。彼女を倒してもこの〔魔法陣〕が止まるのかはさておき、やられっぱなしはいけません。
かと言って探す余裕もない。直撃すれば一撃でHPが消し飛ぶでしょう。一体、この攻撃で何人堕ちたのか。もしくは割とみんな生き残っているのでしょうか…。それはそれでやばいですけど。有り得そうなのがこのメンツです。
そしてしばらく、回避に専念しつつこれどうやって止めよう?と考えていた時でした。
爆発音とガラスが割れたような音が響き渡ります。
「ほう。なかなかの威力コケ」
「あれは…。ミカさんのビームとー…あの威力…キリアさんですね」
私はあまり〔魔法陣〕には詳しくありませんが、この壊れ方はどちらかが要となる紋様を破壊したのでしょう。
それよりも2人とも生きていたということはほかのメンツもやはり生きていると考えていいでしょう。
滝が降らなくなり、私は再びニワタリに乗ります。
「もう急ぐ必要も無いコケ。自分で飛ぶコッコ」
「MPの節約です。それよりもナユカさんのところに急いでください」
「?…なぜコケ?」
「ナユカさんは貴方を倒した時歌っていたでしょう。今も歌っているのなら止めなければ勝てなくなりますよ?それにナユカのまわりに大体のメンツが集まるはず、ならばそこに…」
「ほう…どでかいの落とすかコケ!」
「です!」
私たちは向かう先、このフィールドで最も注目を集めるであろう。闘技場に。
ほぼ同刻。あとから知りましたが半分以上のメンバーが闘技場を目指していたようでした。
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スキル:魔法陣
カテゴリー:設置系
ランク:白
発動:アクティブ
概要:魔法陣を描くことで複雑な技や弾幕を魔法陣から発射する。魔法陣のサイズはほかスキルで拡張可能。決められた魔法陣内に決められたスキル紋を配置せねばならず、紋がかさなると機能不全を起こす。
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