「ギァオオオオオオオオオオーーー」
私たちの目の前には大きな体を持った黒龍が大きな咆哮をあげて現れる。その後こちらを目視した途端、その大きな腕を振り上げて…あ、やべぇ。
「逃げろーーw」
その言葉を合図にそれぞれがその場から逃げる。私は〔ジャンプ〕を使い右前方向に避けた。その瞬間。
ドコォーーン
私たちがさっきまでいたところからものすごい爆音が響き渡る。黒龍がその大きな腕を振り下ろしたからだ。てか、やばくね?今の当たったら多分ぺちゃんこだよ!?よっかったー、みんなも無事だね。
そうして4人はそれぞれが攻撃態勢に入る。
「皆さんこれを!!結構貴重なものですが…こういう時のためのものなので使ってください!!〔輸送〕」
ビュアがそういった瞬間そこから放たれるものが…あれなんだろう?瓶なような?それは瞬く間にこちらに、あとハルトとアリアのところにもとんでいった。
「な!?いいんですの?こんな高級品滅多に手に入るものではありませんよ!?」
「はい、いいですよ。それに私は動画配信さえ出来ればいいので!黒のオーブも興味ありませんからね。」
「お?おお!!サンキュー!!」
届いたものを確認するとそれは上級魔力回復薬と表記される。あ、そっかこれ飲めばMPを回復できるのか…ありがたい!!
「ありがとう!!」
「いえいえこれくらいいいですよ。それよりも早く飲んでください。黒龍の攻撃が来ますよ」
「んぇ?うわ!!」
腕を振り下ろした黒龍はそれを私たちが回避したことを確認すると今度は、体を捻ってしっぽをムチのようにしならせてこちらを攻撃してくる。
「あっぶねーー」
あと少しでも気づくのが遅かったらそのままはたかれてたよ!!
「ンクンク…よし!MP戻った!!」
MPが全回復して良かったよ。MP切れたら〔ジャンプ〕出来なくなるからね。
黒龍の攻撃を回避した4人はそれぞれ黒龍から距離をとる。
「ナユカさんとハルトさんは攻撃をお願いしますわ。その間に技の準備に入ります」
「まあ、それが1番か…OK了解」
「はーい」
「ビュアさんはどうなさいますか?」
「私はちょくちょく攻撃に参加します。バフ、デバフはおまかせを!」
私は前だね!!…嘘!!?私初心者だよ?(自称)
私が前に出ても何も出来ないんですけど、肉壁かな?あ、それでいいか!攻撃よりも回避優先でたち回れればいいかな?よし!
とりあえず黒龍にはこっちにを意識してもらわないとね。後衛に攻撃をさせないのがまず第一だからどんどん黒龍に近ずいて行く。
「ギャオオオオオオーーー!!」
あ、そうだ〔魅力〕とか意識してみようかな?こっちに向いてくれたらラッキーだしね。黒龍にとって私が魅力的に映るかどうか分からないけど…まあやってみますか!
「…あ、どうやって〔魅力〕使うんだろ…」
「ギャオオオオオーーー!!!」
「おっと!」
危ない危ないまた腕でこちらを攻撃してきたよ。とりあえず黒龍に私とハルト、遠くからちょくちょくビュアの魔弾が飛んで来る。少しづつダメージは入ってる感じかな?このまま削り切れるならいいけど。
「オオオオオーーーーーーーーーー!」
「うわッ!!?」
黒龍が吠えた瞬間私は後ろに吹き飛ばされる。前に出ていたハルトも吹き飛ばされたみたい。何とか体制を整え〔ジャンプ〕を使いまた近づいて行く。
「〔衝撃波〕とかそんな感じか?」
ハルトは一人そう分析していた。
「ついでに弾幕も一定範囲消してしまうみたいですね。さっき消えた位置を見るに50メートルくらいが〔衝撃波〕の範囲では無いですか?」
「なるほどな…わかった対処する」
わー…皆さんゲーム慣れしてるなー…
私は吹き飛ばされたハルトの近くにいたビュアとハルトの会話を聞いて呑気にそんなことを考えていた。
すると今度は黒龍が大きく息を吸い、口の中からメラメラと揺れる光…
「ガァァァァーーーー!!」
ブレスだ!それはハルトとビュアの2人を射線に捉え、物凄いスピードで2人に迫る。
2人は咄嗟に回避行動に移りハルトは上に、ビュアは左に避ける。
「熱っ!!」
ハルトはブレスに少しかすったのか、左上に表記されているパーティーメンバーのHPバーが二割ほど削れていた。
「かすっただけでこれかよ!これは直撃したら即死じゃね?」
ハルトはそう愚痴るが実際に直撃したら跡形もなく消し炭にされるだろう火力が、そのブレスにはあった。
ウヒャー… 帰っていいですか?
とりあえず今は避けにてっしないと本当に瞬殺されちゃうよっ!!
「バフ行きますよ!!【私はカメラに彼らを捉える】」
ビュアがそう言うとビュアの前に居るナユカとハルトにバフがかかる。
おお!これがバフ。初めてうけたよ!えーと?飛行スピードアップ、攻撃力アップ、防御アップ、クリティカルダメージアップ、水中移動スピードアップ。ね。なんかいっぱいかけてくれたみたい。
「おお…バフ5個とか豪華だな。MPは大丈夫か?」
「はい。そんなに消費はしてませんよ。その代わり私の視界から外れないでくださいね。私の視界以内にいないと発動しない条件があるので」
「なるほどな」
へー、そんな技もスキル次第ではできるのか。
「その代わり、通常のバフより2倍効果があるのでしっかりやっつけてください」
「わっかりました!!」
そうして私とハルトは時折やってくる黒龍の攻撃を避けながらまた、魔弾を連続で叩きつける。確かに黒龍のHPバーの減りは早くなったのだった。
ステータス
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名前 ナユカ
所持金 500G
HP 0├───────────┨
MP 0├─────────╂─┤
スキル
パッシブ
魅力 魔力 体力強化
アクティブ
火 回す 植物鑑定 躱す 火炎 叩く ジャンプ 赤 魔法陣 足 光 地図 伸ばす 直角 緑 止める 連動 青 爆発 集合 歌唱 鍛治 減速 星
状態
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