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T044  野生のプレイヤーが現れた(複数)

公開日時: 2022年1月20日(木) 12:02
文字数:2,184




 いきなり戦闘モード(ロールプレイ)になったユキ。私たちの周りは知らないプレイヤーに包囲されていた。


「ナユカ。昨日の黒龍のアイテム持ってるからね〜。狙われるのは何となくわかってたよ〜」


 そう小声で私に話しかけてくるユキと背中合わせで周りのプレイヤー達を警戒する。


「そういう大事なことは早めに言って欲しかったかな?」


「まあ〜、大丈夫でしょ〜…。半分。できる〜?」


 半分…5人くらいかな。


「対人空中戦初めてなんだけど…こっち側は多分やれるかな?」


「ふむふむ、じゃあ〜、闘技大会のリハーサルだと思って〜張り切って行きましょ〜う」


「了解!」


 私は〔ジャンプ〕でユキは〔飛翔〕で上に飛ぶ跳ぶ。そのままユキは上に上昇し、それをおってくるプレイヤーを私は足止めしにかかる。


 下方向に向けた弾幕を張り、その中の適当なものに直角をつけている。これだけでも登って来るスピードは落ちるだろう。もちろん私のところにも相手からの弾幕が飛んで来る。


 しかし一直線に何人かが私を狙ってくるから動いていれば当たらない。普通の魔弾を飛ばしてくるだけだ。

 私に狙いを定めながら打ってくる弾幕も〔ジャンプ〕の多角的な軌道に慣れてないためか買わすのは容易だ。


 そこまでしたらやっと私の近くまでプレイヤーがやってくる。だがしかし、その頃にはさらに上にいたユキからの攻撃がやってくるのだった。


「【こごえる世界】!あと、ついでに【今日はあられが降るみたい】」


 おおー、新技だー。いや私が知らないだけか。


 ユキが技を使い周りの気温がどんどん下がっていくと共に、名前の通りあられが降り始める。しかもこれアリアさんの豪雨に近い性質を持っている…というよりこっちの方がタチが悪い。


 あられには微量のダメージ判定があるし、当たると体温を徐々に奪われ、終いには濡れる。味方なのに私も少し濡れて寒いし。


 相手は火弾やら火炎弾やらを打って温度低下を防ぐような人もいたけどほとんどのプレイヤーがあっという間に体温を奪われ凍傷の状態異常になっていった。


「よしよし、なら私は昨日手に入ったスキルを使って行こうかな!」


 まだ1回も使ってないからね!効果は何となく名前でわかるからいいけど。


 んじゃー、〔スーパーアクセル〕!!


「うぇ!?はやッ!!」


 〔ジャンプ〕のスキルのあと、〔スーパーアクセル〕を使って加速する。私の移動スピードは目で終える速さギリギリだ。


 早すぎてビビった。一瞬で敵プレイヤーが目の前に移動したように見えた、咄嗟に避けちゃったけど…


 この加速は慣れるまで少しかかりそう?いやいや、そこは気合いで乗り切りましょう!!てことで〔ジャンプ〕を使いもう1回敵さんの方へ。多分何となく感覚で…、ここッ!!


 敵が目の前に見えた瞬間私は思いっきり敵を〔叩く〕で殴る。敵はとてつもないスピードでビルに吹き飛んでいった。わーお、なかなかいいボディーが入った。おいこら、女の子らしくないとか思わない。


 そのままの速さで今度は魔弾を飛ばす。追撃で魔弾を放ったが魔弾のスピードは普通でむしろ私のスピードの方が速い。


 これは少し残念。魔弾も速くなってたら良かったのに。


 私は横に〔ジャンプ〕で飛びさらに他のプレイヤーを追う。その度に〔叩く〕でぶっ飛んでいくプレイヤー。何人かには〔結界〕やら剣でガードされたりしたが多分5人くらいはキルした。


「ナユカ〜、ありがとう〜。もういいよ〜【氷の心ガラスのハート】」


 最後、ユキの技で残ったプレイヤーもカチコチに氷そのまま落下していき地面に当たって砕け散っていた。


「ナユカナイス〜、対人戦でも問題なさそうだったね〜」


「あまり強くない人達で助かったよ」


 ユキとしかまともな対人戦したことないから比較対象が悪いか。


「でもまだMP管理ができなさそうだね〜」


「あ、もう半分…」


 敵があまり弾幕を広げないのは無駄な魔弾で余計なMPを消費しないようにするためらしい。遭遇戦の場合いつ誰が襲って来るか分からないし、下手をしたら何戦か連続で戦わないといけないからMPはできるだけ温存する人が多いのだとか。ユキが言うにはそんなこと気にしてたら勝てなくなるから今まで通りしっかり広く弾幕を張る方がいいとも言っていた。


 なんにせよ、初めて対人戦(空中)してみたけど勝てて良かったよ。


「ナユカは〜もう多分中位くらいなら全然勝てるくらいの実力だと思うよ〜。あとはスキルとか装備つければいいんだし〜、さっきのスピード早くなるやつの時なんてナイフあれば相手の首狙うだけで1発なんだよね〜」


「あ、そうか、ナイフ持つのもありか」


 ハルトさんみたいな武器でもいいし、簡単なナイフ1本あればそれだけで戦闘の幅が広まる。


 ナイフ、ほしくなってきたなぁ。



「ふふっ、じゃあ〜サーチしながらナイフ用の鉱石集めね!」


「あれ?口に出てたかな?」


「顔に書いてあるよ〜」


 おーう、さいですか。


「よろしく頼むよ。ユキ」


「は〜い」


 そうして、私たちは新しいスキルを取るためにサーチをするのであった。



ステータス



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名前 ナユカ


所持金 100500G



HP 0├──────────╂┤


MP 0├─────╂─────┤




スキル


パッシブ


魅力 魔力 体力強化



アクティブ


火 回す 植物鑑定 躱す 火炎 叩く ジャンプ 赤 魔法陣 足 光 地図 伸ばす 直角 緑 止める 連動 青 爆発 集合 歌唱 鍛治 減速 星 スーパーアクセル



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