Reality barrage Gamers

初心者がゲームの常識をひっくり返す...無自覚に?
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D,S(diamond)

第3章  What flower of Nayuka

Ver.1.00

公開日時: 2022年3月16日(水) 19:34
文字数:2,004


「これは予想外だったよ〜」


「でも革命なのは間違いないんでしょ?」


 翌日、私とゆきは私の部屋に集まっていた。というのもあと1時間で「Reality barrage gamers」のメンテナンスが完了するためだ。そして今、何をしているのかと言うと…。


「あ、那由花〜。始まるよ〜」


 これから始まる公式発表を見るためだ。この発表では今後のゲームがどのように変化するのか。どのような経緯で変化するのか。また、細かい追加要素などの情報も一気に公開される。


 この一晩、ゲームに全く干渉出来なくなるので、革命が起きたことは知っていても、それがどんなことなのか。今後どうなっていくのかということがプレイヤーにはわからずじまいなのだ。そのためこの公式発表をほとんどのプレイヤーは、今か今かと待ちわびているのである。


 そんな那由花や雪も公式発表を待っていた。






 そうして始まる公式発表。まずは映像が映し出される。


 それは今までのハイライトのようで、様々なバトルのかっこいいシーンが映し出される。

 それは過去の大洋の革命以来の映像のようで、どんどん過去から未来に写り変わって行く。


「これ私がゲームする前の映像だよね?」


「だね〜…。この頃〔雪〕以外の属性が次々に発見されていったんだよね〜」


「へー…。あれ?そういえばさ?なんで〔雪〕以外の属性が見つかってきているのに、それの革命は来てないの?前にスキルブックに乗ってないものはその可能性が高いっていってなかったっけ?」


「よく覚えてるね〜…それがさ〜それに関してはよくわかってないんだよ〜…。私以外持ってないっぽいのに存在だけは広がってるからね〜」


「まだまだ謎が多いね?このゲーム…。昨日のワンタイムイベントといい何かよく分からないけど…」


「どう〜?このゲーム楽しい?」


「そうだね。楽しいよ。綺麗な弾幕でみんなに魅せることが少し癖になっちゃいそうだよ…」


 実際、綺麗な弾幕をそのまま「キレイ」と賞賛されるのは嬉しいし。


「なら良かったよ〜!」



 そうこうしているうちに映像には大きな黒龍が映し出される。ちょうど出現して大きな咆哮をあげるシーン。そのまま戦闘シーンがダイジェストで映し出されていた。


「これは珍しいイベントだったからね〜。出来れば私がいる時に遭遇して欲しかったのに〜…」


「えへ♪」


 じとーっと睨まれてるけどあれは私悪くないと思うんだぁ。だって突発的に巻き込まれたようなもんなんだもん!


「那由花を守るのは私の役目なんだからね!」


「うん、そうだね。…ありがとう」


「わかったならいいんだよ〜」





 そして今回の闘技大会のイベントが映し出される。


 色んな人のThe 必殺技!。がかっこよく映し出されている。その中には「リリース」のメンバーももちろん含まれていた。

 そして画面が白くフェードアウトしていく。




そして黒の文字で映し出される文字が真っ白な画面中央にスっと、今度はフェードインしてきた。



「Ver. 05」



Ver.01=原初のゲーム

Ver.02=生産革命後

Ver.03=魔法革命後

Ver.04=大空革命後

Ver.05=海洋革命後


 という感じらしい。



Ver. 05 →



 そしてその文字が唐突に左にスライドしていき中心に矢印がフェードインする。


 そして次に現れた文字は「Ver.06」ではなく…




Ver. 0.05 →



「はい?」



 この声は雪から発せられる。実際この瞬間多くのプレイヤーが同じ言葉を発したという。





Ver. 0.05 → Ver. 1.00




「はいーーーー!!?」



 これも半数くらいのプレイヤーが同じように叫んだ。




 残りの半数はこの意味が分からないので、首を傾げながら「?」を頭上に出現させていた。ちなみにミカはこちら側である。



 そして画面にVer.1.00の文字が残り中央上に移動。その下に今度は新しく文字が出現。

 ここで頭上に「?」を浮かべていた側のプレイヤーを理解した。






Ver. 1.00

チュートリアルクリアおめでとう








 まだゲームは始まってすら、いなかったのだから…

 ここに、1年かかったチュートリアルがやっと終了を迎える。





*


 その後、今後のアップデートで追加される要素。


・6大源力

・ギルドの作成

・NPCの追加

・モンスターの追加

・メインストリートの開始

・新システム導入

・闘技場のランキングにデュオ。パーティーの追加

・闘技場で遊べるバトルモードの追加

・電力補充ポイント「エネルギータンク」の正式導入

・新オーブの追加

・その他。新要素


 これらが順次発表されていった。しかし、雪含めその他のプレイヤーは皆死んだような魚の目でこう言ったという。



「これが…チュートリアル?」


 かなりのショックだったようであった。


 そんな雪はほっといて、公式発表が終了し、那由花はログインの準備を始める。


「雪!ログインするよー!!」


「はっ!う、うん〜」


 こうして、ゲームに挑むこととなる。それは今までの「RBG」の常識をことごとく砕くとも知らずに…




第3章 W■■■F■■■■■ O■ N■■■■■


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