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T088  【舞戦扇武「ダンスフィンブレード」】

公開日時: 2022年3月4日(金) 23:41
文字数:2,469


《…スタート!》



 『ここからは基本〔念話〕を使って会話するからね〜』


『了解!』


 第1回戦が始まり私たちは会話を〔念話〕に切り替える。こうすることで私たちの会話内容は相手には聞こえない。


 ユキ&ナユカVS軍曹&ヒリリー


 試合開始直後、予定通りユキは〔飛翔〕を使ってできるだけ高い位置取りを狙う。相手ももちろんそれをわかっているため、同じく上昇しながらその軌道上に弾幕を飛ばす。

 私は開始直後に〔ジャンプ〕を使用し相手に接近していく。〔飛行〕に切り替え弾幕を放ち、ユキを狙う1人を私が抑える。が、1人は私とすれ違うようにしてユキの方に行ってしまった。

 それをもうひとりが援護するように私に攻撃を仕掛けてくる。


「【歩兵!前に進め!】」


 ウンウン。私の目の前にいる人が「軍曹」って人だね?なんかそんな感じの装備つけてるし?技名こんなだし!


 軍曹が唱えた瞬間その後ろから綺麗に整列した横に長い隊列を、立体的に組みその弾幕がこちらへ飛んでくる。いや、進軍してくる?


 魔弾ひとつひとつの間隔はそこまで狭くはないがその範囲が広い。あっという間にその隊列の中に私は飲み込まれたが今のところノーダメージ。綺麗に並んでるから躱しやすいね。


「【歩兵!会敵!敵を撃て!!】」


「おっと」


 そのまま進むと思われた敵の弾幕はその場で停止し、今度は私の方に順番に高速で飛んでくる。

 ついでに軍曹自身も魔弾を放ってきていた。


 私はそれらを回避しつつ軍曹に近ずいていく。

 ちょうどその時ユキが【凍える世界】を発動。一気に温度が下がり相手の動きが徐々に悪くなっていく。

 もうひとりのプレイヤー「ヒリリー」は色んな方向から棒状の弾幕をこれでもかとユキにぶん回していた。


 そして回避と牽制に注視しつつ私も相手との距離を詰めていく。


「普通こんだけやれば当たるのですが?なんで全部躱せるのですか」


 んー…


「気合い!」


「そうでありますか…【盾兵前へ!敵を停めよ!】」


 おっと、今度は軍曹を囲うように現れた大きめな盾の形をした…。魔弾?

 それに魔弾を試しに放つと弾かれてしまう。んー…、〔結界〕とか〔バリア〕とかそんな感じのやつかな?魔弾は全部弾かれるね。


 なら試しに使って見ようかな?私は浴衣の中に隠された武器を飛ばすと意識して何も持たずに腕を素早く振るう。


ヒュン!!


 そこから放たれるのは、ハルトさんに作ってもらった特性仕込み投げナイフ出会った。

 投げる。と意識して軽い動作だけで飛んでいくので、浴衣の振袖に仕込まれたそれは軽く腕を振るだけで狙った場所に勝手に飛んでいく。


「うっ!ぐわっ!!」


「おっ!ヒット!!」


 試しにと放ったその投げナイフは、軍曹の目前に展開されていた盾のような何かを貫通し軍曹に直撃する。物理は貫通するっぽい?


 じゃあ近ずいて行けるね。


「【弓兵!敵を撃て!】」


 今度は軍曹の後ろより〔魔法陣〕がたくさん出現する。そこから放たれる〔矢〕の形をした弾幕は山なりに飛んで私の周りにたくさんおちてくる。


 おっとと!?


 少し被弾したナユカだがそのまま横に飛んで回避を試みるが…


「うわっ!ずっと狙って来るじゃん!!」


 その矢はずっとナユカを狙って落ちてきていた。これでは迂闊に同じ場所にとどまることはできない。オマケに、弓兵とは言ったものの実際は〔魔法陣〕が〔矢〕の形にした魔弾を飛ばしているだけなのでリロードもとても早い。


『ナユカそいつは攻撃は控えめにして回避に専念してて〜、もうすぐこっちも終わるし〜?それに多分だいぶMPが無くなってきてるはずだから〜』


『なるほど!』


 確かに先程からかなりの魔弾を放出している軍曹。ひとつひとつの弾幕がかなりの広範囲に展開されているため、その制御をするためのスキルにかなりのMPを持っていかれているはずである。


 チラッとユキの方を見れば、そちらもかなり優勢で有るのが見て取れた。

 なら、私も頑張んないとね?


 そうして回避に専念しているうちに矢の弾幕は止まる。もう既にかなりMPが底をチラつかせているはず…。

 弾幕が途切れたので相手に近ずいていくナユカ。そして。


「うっ!?」


 途端に動きがぎこちなくなった軍曹。状態異常:凍傷 がその体を蝕む。


「行くよ【舞戦扇武まいせんせんぶ「ダンスフィンブレード」】」


 ナユカは唱えそして次の瞬間。高速で相手に突撃する。迎え撃つ構えをとる軍曹に多角的な軌道と弾幕で翻弄。隙を見せたら最後その扇子で相手を容赦なく切り刻んだ。






*





 ちょうどその頃。ユキも最後のトドメをヒリリーに放っていた。


「うぅ、初戦から貧乏くじだよ…」


「デュオは初めっから勝ち抜きだからね〜。確かについてないと思うよ〜。だからって負けてあげる理由はないし〜、勝たなきゃいけない理由が有るからね〜。なかなか初戦にしては強かったよ〜。また遊ぼうね〜」


「むぅ…。そう言って貰えただけ光栄だよ…。次はもっといい線行くよ」



ピキピキ…バキッ!!



ガシャーン!!!!






 こうして、ユキとナユカのデュオ初戦は大勝利を決めたのだった。




ステータス


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名前 ナユカ


所持金 218300G



HP 0├─────────╂─┤


MP 0├─────╂─────┤


CP-5 ├───────╂───┤5


称号「回避の極意」




《スキル》


『パッシブ』


「原型」

魔力 魅力


「強化系」

体力強化 魔力強化


「生活系」

食べる


『アクティブ』


「属性系」

火 光 風 水 土


「変化系」

火炎 爆発


「鑑定系」

植物鑑定 鉱石鑑定 物品鑑定


「色彩系」

赤 青 緑 紫


「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ 曲げる 振りまく 追尾


「設置系」

魔法陣 設置


「音響系」

歌唱 効果音


「表示系」

地図 表示 隠蔽 掲載


「部位系」

足 手


「命名系」

技名


「技術系」

短剣術 剣術 槍術 弓術


「造形系」

星 針 魚 桜


「体術系」

叩く スーパーアクセル 蹴る


「防御系」

防護 受け身


「装備系」

装備


「生産系」

鍛治 裁縫 調理


「飛行系」

ジャンプ 飛行


「状況系」

逆境 鼓舞


「行動系」

拍手 笑顔 投擲 与える


「?」

念話 合技


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【煌星流姫「ペンタゴンスター」】


【舞戦扇武「ダンスフィンブレード」】


【君と咲かせよう】









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