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初心者がゲームの常識をひっくり返す...無自覚に?
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Z348  宇チューは僕らの「領土」です!

公開日時: 2024年9月30日(月) 00:47
文字数:2,073

*>>ビュア視点



 大変面白いことになりました!ええ、そうです。私の目の前にいる子のネズミの子。ギルバートとニワタリに次いで3匹目の種を代表する個体!

 詳しく聞けば出るわ出るわ。新情報どころかこのゲームの成り立ちまで話してくれたではありませんか!

 これは流石に大盤振る舞い過ぎますね。カメラは遠隔出張中のためちょっとスキルを駆使して2カメを準備、しっかり一言一句逃さないように保存しています!


 おそらく真正面で聞き入っているセリエルさんもデータ化していることでしょう。



 さて、少し整理して…



 このゲームには13種、少なくともリーダー格の個体がいる事がわかりました。


 ネズミ ウシ トラ ウサギ リュウ ヘビ ウマ ヒツジ サル トリ イヌ ブタ。


 この12種は言わずもがな。干支の十二支が元ネタでしょう。そしてスカイスクランブルイベントで確認できたネコのボスがいるのも確かです。十二支からは外れるような気がしますが、これは地域差があったと思います。昔の話過ぎてうる覚えですが…



 そして今回話題になっている敵はアクマ…。少し想像が難しいですね…北欧神話やそのほかの何かが元ネタになっているのでしょうか?


 あと気になったのは26という数字です。12の光が太陽系で芽吹いたのなら、そのほかの14の光もまた何らかの形でゲームに存在しているのではないでしょうか?

 14種の動物やそれに近しい物が出てくる話は知らないのですが…いやー!考察がはかどりますね!



 そしてネズミからしてみれば私達プレイヤーも1種とカウントしているようです。

 来訪者はどうなのでしょうね?

 プレイヤーにはリーダー格と呼べる者は…現状いません。



 それと初めて言葉が上がった神というもの。これはもしかしなくてもマザーのことだったり?



「ところで、大規模戦闘システムありますよね?」


「ええ。それがどうかされましたか?」



「あれ、僕たちネズミが作ったのです。もしもの時の防衛網です」


「なんと!?」



 …え?大規模戦闘システムって作れるの!?いや!でも確かにアインズが闘技場を1から作り上げることができたように…こういうシステムも建築できるのか!!



「それでですね。僕たちネズミはプレイヤーに全面的な協力をしたいと思います。モンスターだー!とか言って殺さないように2人に広めてもらうことが条件なのですが…」


「一応聞いておきます。協力とは具体的にどんな?」


 味方が増える…それは嬉しいことだが、彼らネズミは見た目通り小さく基本的に戦力になるとは思えない。でも、スカイスクランブルの時。彼らは私以外の一切のプレイヤーに監視しているとは気づかせなかった隠密力と統率力がある。

 おそらく協力内容は情報の提供、共有では!?ならば…!?


「大規模戦闘システムへの情報収集、共有、そして衛星軌道ポータルと、宇宙空間にある星間ゲートの起動、制御です」


 おや?おやー!???



「な、なるほど…だから起動できなかったのか」


 私もセリエルさんすら動揺を隠せない。一時ミカさんが衛星軌道ポータルもリニアと同じく起動できるのではと、制御端末を探していましたが…鍵はこのネズミ達だった。ということでしょうか!?

 衛星軌道ポータルと星間ゲート。これで宇宙での移動もかなり進展が!


「ッ!!ネズミさん!!今すぐ星間ゲートを繋げることはできますか!?」


「え!?今すぐですか!?大規模戦闘システムに行けばどうにか」



 今、ユキさんたちは飛び立った頃だろう。でも私の1カメはナユカさんと共に戦闘機に搭乗している。そしてその映像にはまだギリギリ青い空が写っていた。つまりまだ地球の重力圏から出ていない!!


「できるだけ早く。ユキさん達を木星圏に届けるためにです!」


「…確かに。来訪者達も今は戦力足り得ます…彼らがなぜそこまで必死に彼を宇宙へ飛ばそうとしているのか気にはなりますが…わかりました!今すぐ向かいましょう!」


 大規模戦闘システムに行かなければならないようです。少し時間を消費しますが、かなりの時短になると見込んでいます。


 そうと決まれば私達はマスターの店を飛び出す勢いで移動を開始する。


『ユキさん。聞こえますか?』


『はいは〜い。どう?進展あった〜?』



 ユキさんには事前にネズミと接触したことは伝えています。



『はい。説明は省きます。地球星間ゲートに向かってください』


『了解』



 たぶんユキさんは察しましたね。驚きはあるとは思いますがこちらも全速力でかっ飛ばしています。私だけなら〔ステルス〕でモンスターをガン無視できるのですが、今はネズミとセリエルさんも着いてきています。なので、戦闘が発生することも…。私のメイン武器は1カメとしてはるか空の上ですからね…


『ヒカリさん。少しお迎え貰えますか? あとそっち着いたら仕事増えるかもです』


『ん。了解。ノアの戦闘機。向かう。ミカ。増えたら任せる』


『え、ちょッ』



 すぐさま戦闘機が現れ私たちの進路にいるモンスターに銃弾の嵐を浴びせました。助かります。


 私たちが大規模戦闘システムにたどり着いた時、1カメの様子を見るにちょうどゲートが見えてきました。どうやらあまり待たせなくて済みそうです。



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