Reality barrage Gamers

初心者がゲームの常識をひっくり返す...無自覚に?
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第2章  TOGS

T043  チーム戦って?

公開日時: 2022年1月19日(水) 00:02
文字数:2,342




「それで〜?な〜んで私抜きでイベントなんてしてるの〜」



「いやー、なんか巻き込まれた?」



 朝起きて早々、私の家に押しかけてきたユキが開幕から挨拶もなしにそんなことを言ってくる。だって仕方ないじゃん!私クエストの存在すら知らなかったのに、いきなり突発的に発生したんだから。それにほら、私初心者だし?



「私も混ざりたかった〜」


「次はユキも誘うからさー」



「…絶対だよ〜?」


「うん!」



 何とかユキを宥めて今日もRBGを起動する。なんかベットに寝っ転がった私の横に当たり前のようにユキが添い寝してきたけど…暑いから少し離れて横になればいいのに。




……………

…………




『おかえりなさいませ』



「うん、ただいまー」



『公式より2件メッセージがございます。聞かれますか?』



「ん?うん」


 あれ?なんだろう。



《RBGから皆様へ第3回闘技大会のお知らせ

 この度、第1回、第2回の多くの反響を受け第3回闘技大会を開催致します。今回の闘技大会は従来のソロ大会に加え、新たに2対2のデュオ、3人〜6人のパーティー部門も同時に開催致します。大会上位者には豪華景品他、現実世界での一部施設におけるVIP待遇の保証が与えられます日時は後日公開致します。皆様どうぞ奮ってご参加ください》



 あぁ!ユキが優勝したやつの3回目をやるって事ね。あともうひとつは…



《RBGからナユカ様へ緊急クエスト:黒の試練の公式PVの確認です。映像か出来上がりました。4名のプレイヤーの確認次第公開していく予定です。ご確認をお願いします》



 お!もう出来たの?まぁAIが作ってるんだろうから早いだろうけどさ。


 映像はちゃんとコマーシャルっぽくできてて良かったと思う。3種類くらいあって全部確認したけど、どれもよくできていた。主に私とハルトさんが黒龍のブレスを2人で防いで逸らした時と、ビュアさんのバインド攻撃とアリアさんの豪雨の大技のところが多かった。確認したので確認ボタンを押して公開許可しておく。


『ログイン場所はどう致しますか?』


「現在地で」


『かしこましました。行ってらっしゃいませ』



………

……


*





「よっと」


 私はゲーム内に入ってきて、辺りを見渡す。


「ナユカ遅〜い」


 途端に後ろからユキが抱きついてきた。だいぶ待たせちゃったみたい。


「ごめんごめん。なんか昨日の黒龍と戦った時のPV確認しててさ。遅くなっちゃった」


「あぁ〜、そういえばそんなこともあったわね〜」


 別に隠すこともないのでユキに遅れた理由を話すと納得してくれた。そういえばユキはランキング9位だし、さっきお知らせで言っていた武闘大会の2大会連続優勝者だ。ユキ自身も過去にPVに映ったことが有るだろう。というか私より多いのでは?


「そうそう〜、ナユカは第3回武闘大会の予告聞いたよね〜?」


「うん。さっきね」


「うむうむ。じゃあ単刀直入に言うよ〜…私と一緒に武闘大会出てくれないかな?」


 ん?ユキと一緒に?


「私とユキが一緒に出るの?」


「そうそう〜、デュオでチーム組まない?」


 あ、そっかデュオが今回からあるのか。ユキと一緒にチーム戦…うん!いいかも!


「いいよ!」


「やった〜!ありがとうナユカ〜」


「ユキと一緒にチーム戦…楽しそうだし、それにユキの頼みだしね。こちさこそありがとう。ユキがこのゲームに誘ってくれて私嬉しかったよ」


 私からの本心。このゲームが楽しくて。このゲームでユキと遊べるのが嬉しい。それだけで私はこのゲームを遊べて良かったとそう思った。


「そうと決まれば〜、ナユカはまたオーブ集めね〜」


「そうだね、もっと色んなスキルが欲しいよ」


「そうそう〜、昨日見てたけどまだ〔飛行〕は持ってないみたいだし〜?それに〔技名〕とかそっちも〜。何か他に欲しいものはある〜?」


 欲しいスキルかー、やっぱり〔技名〕と〔飛行〕は確かに欲しいかな。あ、あと色彩系のスキルね。色彩系はただ色んな色を集めてみたいだけ、だけども。


「とりあえずはその2つかな?他は見つけ次第であと気分次第?疲れた時とか。オーブサーチ使うつもりだし」


「うんうん〜了解〜」


「それよりユキはオーブ集めなくていいの?」


 昨日も結構手伝って貰って無報酬はさすがに悪い。何か欲しいものがあったら手伝ってあげるけど。


「ん〜。じゃあ素材が欲しいかな〜」


「素材?」


「そうそう〜。素材があれば装備を作ったりアイテムを作れるのよ〜。それを道中集めた〜い」


「うん!いいよ。でも素材なんてどこで集めるの?」


 実際ここら辺はまだ近所だし、ビル群ばっかりだから素材なんてないと思うんだけど。


「昨日ナユカが黒龍と戦ったところだと植物系の素材ね〜。あとはどこか山とか〜、海とか〜!そういったところで採取できるポイントがあるよ〜。あとは〜…昨日ナユカが倒した黒龍とか?まあ〜、モンスターなんてほとんど出てきたことないから、とっ〜ても貴重なんだけどね〜」


「フムフムなるほど」


 確かに、そういえば植物園は色んな植物生えてたからね。あれがポーションとかになるのかな?あと、黒龍はそういえば素材色々落としてたね。忘れてたけど。


「そして〜…、昨日そんなレアな素材を拾った誰かさんを狙うやからも現れるもので〜」


 ん?


「さて、何をコソコソ狙って来てるんですか?そんなところに隠れてないで【私と一緒に踊りましょう?】」


 気がつくと私たちは、見知らぬプレイヤー達に囲まれていた。







ステータス


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名前 ナユカ


所持金 100500G



HP 0├───────────┨


MP 0├───────────┨




スキル


パッシブ


魅力 魔力 体力強化



アクティブ


火 回す 植物鑑定 躱す 火炎 叩く ジャンプ 赤 魔法陣 足 光 地図 伸ばす 直角 緑 止める 連動 青 爆発 集合 歌唱 鍛治 減速 星 スーパーアクセル



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