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T046  ユキがやりました!!私じゃないです!!

公開日時: 2022年1月25日(火) 05:37
文字数:2,293





 《サーチ開始まで3…2…1…》



「「GO!」〜」


ピピッ!!



 サーチが示す場所は私たちから見て真正面。これは…


「近いね〜闘技場の手前か〜…ナユカ本気で急がないと闘技場には人が集まるから〜、オーブの競争率がものすごく高いよ〜」


「うん!急いで行くよ!!」


 私はすぐさま〔ジャンプ〕を起動。ユキもすぐに〔飛行〕で追いかけてくる。闘技場に近いということは、多分かなりのひとが来るはず…、なんてったって昨日の人の量半端なかったからね。そんな人達よりも先に取らないといけない。別に諦めてもいいけど15分もまた暇つぶしするのはめんどくさいしね。


 闘技場までの距離は飛んで行けばあっという間で、もう目の前に大きな建物が見えてきている。あれが闘技場。そしてその近くにサーチが反応したということはもう付近にあるはず。


「ユキ!!オーブの場所わかる!?」


「ちょっと待ってね〜。〔地図〕〔立体〕〔表示〕!見つけた!!このビルの中!」


「え?ビルの中って結構でかいビルなんだけどなぁ」


「早くしないと〜、たぶんもう何人かはビルに突入しているよ〜いこいこ!」


「う、うん!」


 なんかすごい高いビルの中にあるみたい…何階建てかな?100階位はありそうだよね。


 ユキはそのまま突っ込んで行く。ビルの壁に…いや、ぶつかるよ!?全面ほぼガラス張りみたいな見た目してるけど今の時代の窓ガラスはめっちゃ硬いよ!!(窓にタックルかましてぺちゃんこになった経験者は語る)


「はぁぁ〜ッとりゃ〜〜!!」


 なんとも気が抜けそうな掛け声のあと、ユキは片手に爆弾を…爆弾!!?ちょっ!?まっ!



ドカーパリパリパリンパリパリパリパリーッッッ!!



「よいしょッ!!これでよし!!ナユカ上に全速力!!!!」


「いやいやいやいや!!なにしてんの!」


「ん?爆発☆」


私たちは全速力で上に飛ぶ。ユキ…もう突っ込まないよ。さも当たり前のように窓ガラスをぶち破ったユキだが、窓ガラスが一部割れビルに空いた穴からは入らずにすぐに上に飛べという。


「上に行くのはいいけどビルの中に入りたかったんじゃないの?」


「いやいや、オーブがあるのはビルの上層だよ〜?そして、大体のプレイヤーはビルの下から直通の階段を登るか〜、私たちみたいに外から登る人達になるよね〜?」


「うん。下にプレイヤー来てるし…」


「私たちの上には人はいないよね〜?」


「いないね。ビルの反対側とか側面は分からないけど…」


「じゃあ〜…ビル。壊しちゃお!」


「なんでそうなる!?じゃあ、の意味が分からないよ!!」


 楽しそうに言うけどビル壊すとは一体何をしでかすおつもりで!?


「まあまあ〜、見ててよ〜。そろそろだから」


「はい?」


 ユキが私にそう言った瞬間。私たちが開けたビルの穴に異変が起きる。何人かの後続のプレイヤーはその穴に入って言っている真っ最中だ。


キラッ…


ドッ─────


 そこから音が一切聞こえない。酷い耳鳴りに耳を抑えその惨状を目撃する。






 それは、一瞬キラリと光ると周りにいたプレイヤーなんてものともしないで大爆発した。当たりを破壊しビルの真ん中まで到達したのでは無いのだろうか。それだけでは終わらない。先程の爆発の影響で私たちよりも少し下までの窓ガラスが全て割れ何とか爆発を免れたさらに後続のプレイヤーに降り注ぎダメージを与えていた。もちろんビルの壁や、支柱なども落ちていきプレイヤーを襲う。


「───…ンうん、いい感じだね〜」


 何とか回復してきた。いい感じって…もうビルの中の人たちは爆発の地震やらなんやらでそれどころじゃあないと思うよ?


「何…?あの爆発?」


「あれは、知り合いに爆弾大好きなやつがいてさ〜。その子のお手製〜」


「うん…、とりあえず投げたユキもだけど作ったやつも多分変人の域だね…」


「火力バカだから仕方ないよ〜」


「ユキも入ってるからね?」


「さぁさぁ〜、早くオーブ取りに行きますわよ〜」


 話を逸らして逃げたな…。今はオーブ優先だからいいけど。後で問い詰めないと…。



 さっさとさっきの爆弾の余波でできたビルの崩れた場所を探し中へ行くユキを睨みながら私もあとを追う。

 中もすごい荒れてた。





*





「あった〜」


「やったッ!」


「ナユカ誰か来る前に早く取って〜」


「うん!過程はどうあれありがとう!ユキ!!」


 ビルの中に入ってから数分あれからほとんどのプレイヤーに会うこともなくオーブを確保することができたのだった。あ、今回のオーブは黄色だよ!


 私の中に吸い込まれていくオーブ。


《スキル・技名を獲得しました》



 うん!今回は狙い通り〔技名〕を獲得することができた。これで予めスキルを組み合わせておくことで技として発動できる。技の発動は技の名称を言葉にして言わなければならないため。相手になんの攻撃が来るのかわかってしまう欠点があるが、それを補う程のメリットだ。


 さっそく〔技名〕のセッティングに入りたいが今は屋内なので弾幕を試したりできない。大人しく先にビルから出ることにした。


 あ、言っとくけど半壊のビルはプレイヤーがいなくなったタイミングで元に戻るらしいから安心した。





ステータス


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名前 ナユカ


所持金 154800G



HP 0├────────╂──┤


MP 0├───────╂───┤




《スキル》


『パッシブ』


「原型」

魔力


「強化系」

体力強化



『アクティブ』


「属性系」

火 火炎 爆発 光


「鑑定系」

植物鑑定


「色彩系」

赤 青 緑


「動作系」

叩く 躱す 回す 伸ばす 直角 止める

 減速 連動 集合 スーパーアクセル


「設置系」

魔法陣


「音響系」

歌唱


「表示系」

地図 表示


「部位系」


「命名系」

技名


「飛行系」

ジャンプ


『?』

魅力 鍛治


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