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初心者がゲームの常識をひっくり返す...無自覚に?
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031  4人には余力があるのだろうか?

公開日時: 2021年12月17日(金) 20:00
文字数:2,375



「ッ!!」


 アリアは落下しつつもあの訳の分からない少女のことを考えていた。といっても一瞬で地面に突っ込むのだが…


ドガッ!!


 (うっ!落下ダメージまで食らっていまいましたわ。それよりもなんなんですのあの少女?〔魔法陣〕や、その他のスキルは初心者みたいな使い方の癖にやってることがむちゃくちゃですわよ!!なにあの変態軌道の回避はッ!!)


「僕のこと忘れてないかいw?」


「あんたの事なんか既に頭になくてよ!」


 下には当然ハルトが待ち構えている。アリアが落ちてくると、即座にそこへ攻撃(物理)を打ち込みに行くハルトだが、言葉とは裏腹にしっかりハルトの攻撃にも対応してきていた。


「よし!じゃあ私は先にスキルを貰っておこう!」


 ナユカは下で戦闘が始まると呑気にその珍しい黒色のオーブの方へ進路をとる。


((させるか!!))


 それに下の2人も気づかないはずがなく、戦闘しながらもオーブの方へ走り出していた。










 『システムからマザーへ通達』



『許可します』



『規定条件達成の報告有り』



『内容はなんです?』



『緊急クエスト:黒の試練 です』





『本当ですか?達成内容を言いなさい』



『・黒のオーブの出現

 ・規定範囲にプレイヤー数が4名(予定)

 ・規定時間以上のオーブ未取得

 ・プレイヤー全員が規定ステータス以内

 ・プレイヤー内に革命者が存在

 ・プレイヤー全員が黒のオーブ未取得

です』



『間違いはありませんね?』



『はい』



『イベント開始を許可します』











 「うーん、2人とも追いかけて来てるなぁ…見逃してくれればいいのに」


 現在私は黒いオーブの方へ跳んでいる。それに気づいてか下にいるふたりも先越されまいと互いを互いが牽制し合いながらこちらへ飛んできている。未だ誰がオーブを取るかわからない状況。そんな時にそれは怒ったのだった。


《緊急クエスト:黒の試練 を開始致します》


「はい?」


いきなりナユカの耳に聞こえるアナウンス。なにがなんだかわからない中、それでもアナウンスは続く。


《クエスト参加者は、「ナユカ」「アリア」「ハルト」「ビュア」です。フィールドを固定シールドを固定。観戦モードに入ります。ログアウト制限がかかりました。緊急時以外のログアウトが出来ません。ワールドアナウンスを開始します》


 え?なになになに!?何が起こってるのかさっぱりだよ!!ログアウトできなくなっちゃってるッ!!?


〘緊急クエスト:黒の試練 が開始されました。ログイン中のプレイヤーの皆様は観戦機能が発動できイベントの観覧が可能です。これより一定期間遭遇戦以外のバトルを中止します〙


 え?これワールドアナウンス!?なになに私何もしてないのになんかイベント参加してるんですけどー!?え?どうしよう…


 途方にくれるナユカだった。






〘緊急クエスト:黒の試練 が開始されました。ログイン中のプレイヤーの皆様は観戦機能が発動できイベントの観覧が可能です。これより一定期間遭遇戦以外のバトルを中止します〙



 ゲーム内チャットにて





「え?なになに!?いきなりイベント告知来たんだけど!!」




「なんだこれ?」




「誰が知ってる?」




「知らない」




「知らない」




「上に同じ」




「なんかイベント観戦できるみたい…」




「行くしかないよなー!!」




「え?」




「今INした…でなにこれ?」




「誰かがイベント起こした」




「緊急クエストだとよ〜」




「なにそれ楽しそう」




「ただし見るだけ」




「なん…だと!!」




「とりま俺観戦しよっと」




「いってら〜」




「いってら〜」




「私はリアルの方にも拡散してこよっと」




「あ、その必要ないですよ」




「です」




「んだ」




「あれ?そうなの誰か先に拡散してくれたのかな?」




「いや、じつはな…」













 その頃。


 さて、今日の予定は全部終わったし〜?もう寝ようかな〜。


 密会から帰ってきたユキはナユカよりも先にゲームをやめ、お風呂や夕食、その他を済ませて床につこうとしていた。



 ピカーーー




 え?なになに!?腕輪が光ってる!!腕輪が光ったのって確か革命が起きた時だったけ〜?私今までそのタイミングでずっとインしてたから初めて見たな〜。


 雪は光っている腕輪をそっとつつく。すると雪の目の前に現れるホログラムパネル。そこにはこう書かれていた。


「緊急クエスト?観覧可能…なにこれ?革命じゃあない?」


 雪は少しの間考える。そのまましばらくしてトコトコと歩いていく。そしてベットに寝っ転がる。しかし、眠るためではなくRBGをするために。


「さて〜?何がおきているのか〜。夜はこれからよ〜♪」


 そうしてユキは眠りにつくのであった。









 で、?どうしようこれ?


《パーティーを作成します》


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パーティー


  • ナユカ
  • アリア
  • ハルト
  • ビュア


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 おぉう…どんどんなんか進んでいく。


「とりあえず自己紹介でもするか?」


 ナユカの周りには気づけばアリアとハルトが来ていた。アリアはドレスを、ハルトはなんかかっこよさげな防具を身につけている。

 今はお互い敵対心なんてない。そもそも緊急クエストがおきてからオーブが消えた…いや、そのオーブが視認できないほど黒い霧に覆われたからだ。十中八九今回のクエストの原因であると思われるからである。


「そうですわね…パーティーを組まされたということは、これは協力してどうにかしないといけないようですからね…」


 アリアの言葉にナユカは心の中で同意する。


「あぁ、そうだ…だから出てこいよビュアとか言うプレイヤーよ」



「あまり…人前には出たくなかったのですがね…致し方ないか」


 ハルトがそう呼びかけてしばらく、何も無いところから新聞記者のような格好の女性が現れたのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


パーティー


HPバー


  • ナユカ

 ├───────╂───┤


  • アリア

 ├───╂───────┤


  • ハルト

 ├──────╂────┤


  • ビュア

 ├───────────┨





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