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初心者がゲームの常識をひっくり返す...無自覚に?
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D,S(diamond)

W-3 07  歌は会場を巻き込んでいく

公開日時: 2024年3月28日(木) 04:22
文字数:2,672



「この楽しいひとときが終わりませんように【無終夢祭「ライブ」】」



 闘技場まで響き渡る音楽が観客を巻き込んでいく。依然として変わらない氷だらけのフィールドだが、私の〔魅力〕がそんなものを塗り替えてくれた。

 魅力値5。最終決戦にして1番盛り上がること間違いなし!ここで歌い出せば最早勝ち確定演出とまで言っていい!雰囲気だけなら。


「音楽!?これはナユカさんの歌でありますか!いいであります!ノリノリであります!!」


「むぅ〜」


 まあ、無音より音楽があった方が戦闘が映えるってもの。私は私の持つ全力でユキに挑む!!


「終わりの無い。夢のようなこの祭を!私は全力で謳歌する!ユキッ!すぐに死なないでね?」


「フフフ。ぬかせぇ!!」


 一斉にフィールド全体に溢れ出る弾幕。その全てが躍動するようにユキに流れ込む。

 同時に動き出したユキは氷樹をこれまた手足のように動かし弾幕を防いだ。そのままの流れでこちら目掛けていく本かのつららのようにとがった氷弾が私目掛けて飛んでくる。

 凍傷でも私のバフが今までと対して変わらない身のこなしを可能にしてくれていた。そのつららを難なく回避してみせる。



「踏み出した 世界の中 今は小さく光る 一等星


 その夜の足音は 淡い幻想 写す万華鏡


 千差万別の色を 空へ放つ」



 歌いながら激しく動けば普通は呼吸が乱れ、肺活量がなければ下手な歌声が響くだけ。だが、これはゲーム。どれだけ激しく動いてもその声は通常と何ら変わりない。


 こうして歌っているあいだ、私にとんでもない数のバフが効力を発揮する。辺り1面の弾幕を出現させ消費した魔力さえ既に満タンまで回復していた。


 数多くの弾幕にユキもさすがに被弾無しとはいかない。少しづつでいい。HPを削ってその耐久力を無くしてくれれば…



「ちょっと!?こっちにも弾幕飛んできてるであります!」


 うん。何とか躱してて欲しい。



「飛び出した 世界の中 今は大きく見える 流星群


 誰かの音色は まるで夢を 見せるマッチ棒


 光輝きながら 空へ消える」



 少し志向を変えて、今度は弾幕を私を中心に360°回転させ続ける。綺麗に回せば少し幻想的に見えて綺麗…


 ただこの演出は攻撃としては弱いね。弾幕が一方向からしか来ないから簡単に氷樹で防がれちゃってる。



「例えば 花火大会のような 夜の花を


 例えば 吹雪のような 冷たい美しさ


 例えば 無機質な 淡々としたもの


 全てを 〘直角〙にしたならば 今から始める 舞台に きっと 「私」が…。」



 歌詞に無理やり〔霊力〕を使用し〔直角〕を全弾幕に使用。回っていた弾幕が突如真下に直角降下していく。

 即座に反応したユキ。防御の氷樹を自身の上に持ってこようとするがギリギリ防御が間に合わない。


「ッ!」


 抜けてきた弾幕を体を捻って回避したユキ。そこに投げナイフを投げつけておく。流石に反応が遅れたユキ。投げナイフが命中しかなりのダメージが入ったはず!!

 

 と攻撃が通ったはいいものの。私の後方からユキの放った氷弾と氷樹が襲ってくる。

 〔ジャンプ〕で回避しつつユキに攻撃していきたいが、これでは攻撃する余裕が無い。


 ちらっと軍曹の様子を見るも軍曹も同じくユキの攻撃に足止めを喰らいそれどころではなさそう。

 あと少しでユキを削り切れそうなのに!!


 サビでどうにか…



「集まって! ここに


 集めて! ここから


 変わるGAME 変わるBARRAGE


 あなたは唯一無二のREAL」


 魔力を遠慮なく消費し全力でさらに弾幕を振りまく。私を中心に無作為に大量の弾幕を。追加で少し上空に弾幕を待機させておく。


 ここでユキが吹雪をこちらに飛ばしてくる。ダメージは無いものの一気に進行する凍傷。これが進行しすぎるとさらに継続的にダメージを受け始める状態異常:凍結となってしまう。

 さすがにそうなるとまずい。

 


「さぁ! 始めよう 革命を


 これは 私たちの物語 その個性を


 いま解き放て!!」



 振りまいた弾幕をそのままに上に放出して待機させておいた弾幕を〔伸ばす〕で真下に攻撃する。弾幕の位置は変えず〔伸ばす〕で下に伸ばしたので擬似的なレーザーのように見えなくもない。そのまま適当に動かせばダメージは少ないもののかなりの視界妨害と進路妨害になる。


 ただ、流石ユキと言うべきか…。この擬似レーザー弾幕は速攻で対策されてしまう。普通の魔弾を擬似レーザーに当てて相殺することでこちらに接近してきた。

 これはレーザーのように見えるが実際はひとつの魔弾なため簡単に相殺できてしまう。そのことを即座に見抜いたのだ。

 というかこれに関しては私の弾幕に対しての理解度不足だぁ!



 少しの間奏。近づくユキ。手にはタガーと周りには氷樹。

 あ、しまった…これは負けたかも…



 仮面の効果でユキを倒せるかもしれないが、その仮面の製作者がユキなのだ。賢いユキがそのことを覚えていないはずがない!…ッく!




 目の前まで来た詰みの一手が視界を遮った何かによって防がれる。


「活躍なしではこれからリリース名乗れないでありますよッ!【全軍!エリアルナ作戦開始!!】」



 私にそのたくましい背中を向け。ユキに向け不敵な笑みを返す軍曹が軍服の中で腕を組み仁王立ちしていた。






ステータス




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名前 ナユカ



職業


メイン:アイドル


サブ:ファイター



所持金 200 979 500G


ギルド「力の解放」


ランキング:6 004 452 347位


ランク:L



HP 0├╂──────────┤


MP 0├╂──────────┤


SP 0 ├─────────╂─┤


GP 0 ├╂──────────┤✕


EP A ├───────────┨可能出力100V


WP 0├─────────╂─┤10 〇


CP -5├─────┼─────┨5



称号「回避の極意」「覇者」「半公式プレイヤー」



《スキル》


『パッシブ』



「原型」


魔力 気力 霊力 電力 妖力 魅力



「強化系」


体力強化 魔力強化 職業強化



「生活系」


食べる 家事 計量



「感覚系」


暗視



「突破系」


飽和限界突破




『アクティブ』



「属性系」


火 光 風 水 土



「変化系」


火炎 爆発



「鑑定系」


植物鑑定 鉱石鑑定 物品鑑定



「色彩系」


赤 青 緑 紫



「動作系」


躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 舞う 条件 打ち上げ 曲げる 振りまく 追尾 緩急



「命令系」


帰還 整列 集合



「設置系」


魔法陣 設置



「音響系」


歌唱 効果音 録音



「表示系」


地図 表示 隠蔽 掲載 念話



「部位系」


足 手



「命名系」


技名 合技



「技術系」


短剣術 剣術 槍術 弓術



「造形系」


星 針 魚 桜 獅子



「体術系」


叩く スーパーアクセル 蹴る



「防御系」


防護 受け身



「装備系」


装備



「生産系」


鍛治 裁縫 調理



「飛行系」


ジャンプ 飛行 フライ



「状況系」


逆境 鼓舞



「行動系」


拍手 笑顔 投擲 与える 微笑 ポーズ



「職業系」


アイドル アタック



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