---ダニエタン視点---
「安心しろポマーハス、お前の事は俺様が護る」
俺様は何をしていたんだろうか、自分の事しか考えずポマーハスに金を借りようとしていたなんて。
「へぇ、そこまで言うなら護ってくれよ。当然俺の愛するヒアンヌも俺の家族も友達も家来も兵隊も全員な」
「ああ、護ろう。俺様達は共に生きるんだ。王都を出て、モンスターのいる場所で生きるんだ。
モンスターが居ない場所もあるかもしれない」
俺様の愛するエリアンヌも俺様の家来も兵隊も友達のポマーハスも、皆が毎月200万カッパー払い続けるなんてできるわけがない。
だったら、俺様は一緒に生きたい者達と生きて、一緒に生きたい者達を護ろう。
---ポマーハス視点---
「聞いたかお前等。俺達はダニエタンと共に生きるぞ」
ポマーハス家来カヌルト「ああ、視界を奪われたのは主が弱いからだからな。先に突然左腕を斬ったのも主。
自業自得だ。この程度で済まされてよかったな」
ポマーハス執事タワポス「主は弱いから、主と生きていくのは不安だった。吉報だ」
ポマーハス弟分キロアフム「兄ちゃんと生きていくのは変わらないけどさ、兄ちゃん弱いからな。
兄ちゃんとじゃすぐ死んじゃうよな」
「はは、そうだ。俺は弱いからな。ダニエタンに護ってもらわないと、ダニエタンと共に生きていかないと
俺も俺達も生きていけない。
だから、ダニエタンの事を恨むなよ。なぁキロアフム。
カヌルトの言うとおり、俺から斬りかかったんだ。自業自得だ。
視界を奪われただけで済んで感謝しなければいけないぐらいだ」
本当に、俺が悪いんだ。
こんな事になったのはダニエタンのせいか。
違うだろう。いつこんな時が来るかもしれなかったんだ。
遅かれ早かれ、この時は来たんだ。
「兄ちゃん、俺、兄ちゃんと同じものを見たかった」
「なんだよ、俺はまだ五体満足で生きてるんだぞ。
お前が見たものを俺に教えてくれればいい。
一緒にどこにでも行こうぜ。
外の世界ってのも楽しみになってきたよな」
大事なものは、まったくの無傷だ。
何も悲しむ事なんてない。
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