---ジョゼット過去---
---ジョゼット視点---
私は、幼い頃からずっと虐げられてきました。
誰もが私を虐げてきました。
何故、皆私を虐げるのでしょう。
まったく理由が分かりません。
家にいても家族に虐げられるので、仕方がないので外に行きます。
家の中に私の居場所はありません。
家族は何故私を蔑ろにし虐げるのでしょうか。
家来兵隊を連れて外を歩きます。
おや、なんだか偉そうにしている者達がいますね。
きっと私を虐げるのでしょう。
ならば、虐げられる前に退けなければなりません。
やれやれ仕方ないですね。正当防衛ですよ。
「!アルドワン男爵家長女ジョゼットか。何の用だ」
はぁ?『何の用だ』ですかぁ?白々しいですね。
私を虐げようとしてて、『何の用だ』はないでしょう。
「随分偉そうにしているじゃない。私の事も偉そうに虐げるつもりなのでしょう」
はぁ、まったく。どうして無能で粗暴な殿方程偉そうに振る舞うのでしょう。
私は謙虚なので、その手の粗暴な殿方の気持ちはまったく分かりません。
「ケンダール男爵家領で偉そうにしていて何が悪いんだ。
僕はケンダール男爵家次期当主テンタクスだぞ」
はぁ、やれやれ。困ったものですね。
『何が悪いんだ』ですか。開き直りですよ。最低ですね。
私は自分の行動を常に客観的に見ているので、こういう開き直る殿方の気持ちはまったく理解できません。
恥ずかしくないんでしょうか。
こんな粗暴で開き直って逃げるボンクラが次期当主ではケンダール男爵家はどうしようもありませんね。
「まぁ偉そうにしているのは許せても、私を虐げようとするのは許せないわね。
慰謝料300万カッパー払いなさい。それで今日の所は許してあげるわ」
私は慈悲深い聖女なので、これぐらいの事ではきれたりしません。
穏やかに淑女らしくスマートに解決します。
「いい加減にしろよ、ケンダール男爵家領に家来兵隊引き連れて入ってきて、慰謝料300万カッパーだぁ?
ふざけるなよ」
はぁ、困りましたね。私がせっかく優しく接していてあげれば、つけ上がってくれるじゃないですか。
黙って大人しく300万カッパー渡せばいいものを、どうして好意を素直に受け取れないのでしょう。
好意を素直に受け取れない殿方は最低ですよ。
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