――一角荘へ行ってみますか?
それが、新しい劇の始まりとなる言葉でした。
小高い丘にポツリと存在する、古びた山荘への誘い。
館を抜け、生き残った者たちに待ち受ける、それは運命にも似た誘いだったのです。
逃れられない過去に、今に、そして未来に。
招かれた客人たちは嘆き、そして彷徨う。
様々な思惑の下、鏡ヶ原という呪われた地で、再び悲劇の夜は訪れるのです……。
それでも、彼らは立ち向かわなければなりません。
そうするしかないことを、彼らは受け入れているのだから。
そして、だからこそ。
物語は暗い傾斜を転がり落ちていくのです……。
……さて、長くなってしまいましたが前口上はこの辺にいたします。
それでは来場者の皆さま、長らくお待たせいたしました。
これより第二部【幻影鏡界】、開幕いたします――。
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