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「そういえば、バレ君。君のその服についているものは何ですか? 血のように見えるのは気のせいでしょうか? 一体何の血なんでしょうね?」
両親を白髪の悪魔ジークに殺されたバレ・シューベルトは自らもジークの手にかかり傷を負っても簡単に治る不死身の身体になってしまう。バレは友人のグッデとともに自身の身に起きたことの真相を突き止め、両親を殺した敵のジークを探す旅に出る。
しかし、掟を破り封印されていた全身血でできている怪物の王を起こしてしまう。そこへ、掟を作った魔法使い、要姫(かなめひめ)が現れる。ピンチは脱するが旅先には次々苦難が襲いかかる。
途中遭遇した悪魔祓い師の少年レイドは最初こそ味方だったが、彼は目に入った悪魔なら全て倒す使命を帯びていた。バロピエロという神出鬼没のピエロにもつきまとわれ親切にも魔法が使えるようになる薬をもらったが、バレはその薬のせいで魔法が使えるだけでなく人間の血を欲する衝動に駆られていく。知らず知らずのうちに魔王の座争奪戦という悪魔のゲームに巻き込まれ、次第に悪魔に近づいていくバレ。
仕事のできる女魔法使い要姫(かなめひめ)やタヌキとキツネのハーフの魔法使いチャスフィンスキー、大魔術師なのにやる気ゼロのオルザドークとともにジークを追い魔界を目指す。
誰からでもどんな依頼でも引き受けるバロピエロによって死の呪いをかけられタイムリミットが迫る。 バレと仲間の偉大な魔術師たち、悪魔祓い師レイドと連れの悪魔の子アグル、魔王候補ジークとその手下たちの三つ巴の魔術バトル。
はじめての新人賞応募作品で一番思い入れのある作品です。悪魔好きな人はぜひお読み下さい。呪文や魔術はバトル漫画風です。俺TUEEEとは全く逆をゆく、最初から最後まで圧倒的不利な状況のまま突き進む。幸薄主人公の奮闘記。