I am…

私の名は。
Kay.
Kay.

I am… 下 26日

公開日時: 2023年12月26日(火) 09:28
文字数:4,010

2時間後、現在12月25日、ピエロの時計ではPM22時。


あれから10問がすぎ、11問目突入した。考える時間は無限、いくら考えてもいい。始まる前用紙とペンを渡された。議論することは可能。これまで5問間違えた。

意外と2人が一致することがなく、難しい。

それにイライラし始める深井。シーハンはいつも通り平常。

ここで、ピエロがディスプレイ越しに話す。


君たちは順調ではないね。ここであることを発表してやろう。この11問目を正解したら5問正解したと同等の正解をさずけよう。その代わり、12問間違えたら、君たちのどちらかが死に、助かるだろう。もちろん15問正解すれば2人とも出られるし、賞金も貰える。


ちっ! いい気になりやがって! さっさと問題言え!


いいだろう。「お前たちのいる場所はユタ州のソルト・レイク・シティ」さて、どちらだと思う? 答えろ。


なに? おいシーハン、これはどう思う?

私はユタ州だと思う。こんな汚い小屋はそうそうない。ユタ州は気候てきにも光が多く、暖かい。

ふーん、ならおれはニューメキシコだと思う。理由は砂っぽいからなここ。それとこんな小さくて汚い小屋がテレビでニューメキシコにあるってみた。

そう、なるほどね。じゃあどうするの?

ここはニューメキシコにしよう。


深井は‪✕‬と答え、シーハンは○にする。ピエロは笑いながら答える。


フハハハハ! 不正解だ。ここはユタ州のソルト・レイク・シティの少し外れにある小屋だ。


くっそ!! シーハンは○なのか? ニューメキシコって言っただろ?

ごめん…… 。


言うことを聞いておけばよかったな、彼氏くんよ。


つぎを言え!


いいだろう。12問目は「彼女の付けていた腕時計はピンク色スマートウォッチで、100均で330円で買ったものである」。


いやお前が腕時計付けてるところみたことないぞ?シーハン。

え、嘘でしょ? 腕時計は付けるよ? 仕事も時間考えなきゃだし。

は? お前の仕事ってワインショップだろ? そんな時間気にしないでいいだろ? 俺はライターで忙しいんだ。

そうなのね…… 。

まあお前が付けてるって言うなら、○にするか。てか100均のやつなの? あれのどこがいいの? あれだろ? よく売ってる変なシリコンバンドのやつだろ? もっと良い時計つけろよ、ブルガリとか。

あなたがそれ言う?

は? どういうこと?

いやなんでもない。330円の腕時計だめ?

だってみすぼらしいだろ、それならアイスウォッチは?

アイスウォッチいいね、まあでもここを出られて4万ドル手に入れたら買おう。

俺はブルガリ欲しい!

そうね。


2人は○と答えた。これは正解だ。現在6問正解、残り8問だ。


正解だ、では次に行こう。13問目「彼氏はA4が嫌いで、B5を使う」。


これはわかるだろ?

うん。


2人は‪✕‬と答える。これは正解だ。深井はむしろA4が好きで、B5は使ったことない。履歴書もA4にして書いていた。


これは簡単だな。つぎは?


14問目、「彼氏くんは気が短いほう?」。


は? ナメてんのか? そんな短くねーよ。 ‪✕‬だ、 俺は優しんだ!


2人は‪答える。


ブッブ〜! 不正解!


は? なんだと? シーハン、てめぇ俺が優しくないって思ってんのか?

そ、そんな事ないよ! 私も慎太も怒る時は怒るでしょ💦

あっそう。


次へ行こう、15問目「彼女は密かに人生年表と家計簿を付けている」。


なるほどな、たしかお前家計簿は付けてたよな? 年表ってなんだ? 日記みたいなもんか? そんなの付けてるのか?

付けてるよ、家計簿。人生年表は今後のために…… と。

それは嘘だな、みたことない。早く答えを書け。


2人の答えは深井が‪✕‬、シーハンが○と答えた。


不正解! どういうことかわかるよね?


なんだと!? お前人生年表なんて書いてんのか? どこの人間だよ! そんなの書いてる人みたことないぞ。

ごめん、楽しいから。

あそう。


では次に行こう。わかってるか? お前もう後がないぞ。16問目「1度彼氏にワインのコルクを顔に飛ばされたことがある」。


あーあれか! 去年のクリスマスな! 愉快だったな。笑ったわ。

笑ってたね。

これはわかるだろ!


2人は答える。深井は○、シーハンも○と回答。


これは正解し、2人とも同じ答えであっていた。


まあこれは簡単だな。去年のクリスマス、カッコつけようと深井はワインコルクを外そうとしていた。だが、あまりにも取れずイライラしてた深井は勢いよく外したら、コルクは彼女の顔面目掛けて飛んだ。


そう、ピエロは深井の過去を話す。


なんでそんなことしってる?


僕は全てを知る者だ。君の両親、産まれた場所、時刻、学歴、職歴、過去、現在、彼女歴、言葉、あらゆる場面はお見通しさ。


フンッ! はったりだな。そこまで知ってるのは俺か神ぐらいだ。


フハハハハッ! 君は神を信じるのか? いいか、君には神などいない。いるのは死神と僕だ。


いい気になるなよ、ゲス野郎。


次へ行こう17問目「彼氏が間違って不燃物ゴミ袋に可燃ごみを入れてしまい地域に怒られたことがある」。


なんだ? その質問?


2人は○‪✕‬を答える。これは議論などはしなかった。


答えは2人とも○にした。


正解だ、よくわかったな深井とやらよ。


これはシーハンが怒られてるのを見てた。


お前はその時、なにも感じなかったのか?


特に。シーハンは女だ、俺のために怒られるのは当然だ。


そう来たか、もう少し弁解があれば助けてやらんでもなかったのだが辞めた。次へ行こう。

18問目、「彼女は些細な事で怒ることはあるか?」。


それはないだろ? シーハンは優しいからな。


そういうと、2人は答える。深井は‪✕‬に、シーハンは○にした。


どういう訳か、深井は怒る所かなにも話さなかった。

おそらくそんな気はしてたようだ。怒る気も無くなっている。


まあそんなもんだろうな。あと2問楽しんでくれ。19問目「.私、J・ピエロの正体と産まれた土地は?」。


は!? それはないだろ? 俺らの問題だろ!?


なんだって? 僕は1度でも君たち2人からの問題を出すと言ったか?


ずるいぞ!


これはデスゲームだ。安心しろ? そんな難しくないだろ? ヒントでもやろうか? アジアだ。


くそが!! しねよ、お前!


と、深井はピエロに向かって暴言を吐く。


ねえ! 早く答えようよ! 慎太。

うるせぇな! わかってるよ、お前黙ってろ。


シーハンはしょんぼりする。


これは俺の感で行く、俺のほうが地理は詳しい。アジアだろ? なあ、お前に質問するのはいいのか?


いいぞ。ただし、答えられる範囲で答えてやろう。


わかった。お前の産まれたところは東南アジアか? それとも中央アジアか? 日本か?


なるほど、素晴らしい質問だ。少しは頭はあるようだな。産まれは中央アジアだ。ちなみに言語はロシア語を話すが、ロシアではない。


中央アジア? なるほど。おれは決まった。お前わかってるよな? 最初のお前のワインショップ名を思いだせ。その国が答えだ。わかったら○だぞ。

わかった…… 。


そこまでだ! 答えを書け!


と、ピエロは少し怒りながら言う。2人は答える。深井は○でシーハンは‪✕‬にした。これは不正解だ。


は!? なんでだよ! わかるだろ! この流れはウズベキスタンだろが!? お前の働いてる所は「ドバト」だろ!? ヒント満載なのに間違えんな!


深井はシーハンの胸ぐらを掴んで怒涛の如く罵倒しながら、怒り散らかす。


なんや! お前! それでも俺の彼女か? 大卒か? これは許容範囲の問題だろ? 簡単だろ!

そ、そんな…… 。分かんないよ、そんな国の国鳥だなんて知らないもん。

普通わかるだろ!? しかも、わかるように俺があのクソ野郎に質問して、流れまで作ったのによ! バカなんか?

ごめん…… 。


そこまでだ。答えは僕はウズベキスタン人、デスゲームの主催者をする男だ。次が最終問題だ。素晴らしい事を話してやろう。最終問題を当てたら家に帰してやろう。


何言ってんだ? シーハンが下手なことしなきゃ簡単だろ。


いいだろう。20問目「このゲームの目論見は2人への復讐が招いた結果である」。


なんだそれ? 俺らに恨みがあるやつがいるってことか? そんな人いないだろ?


それはどうかな? 議論するがいい。


いないよな? シーハン。

ええ…… まあ。

なら、答え分かってるな?


2人は答えを書く。深井‪✕‬で、シーハンは○にした。


え、なんだって?


深井は驚く。すると、ピエロは笑い始める。その後、釣られたのかシーハンも笑い始めた。


頭おかしくなったのか? シーハン。


違うわよ。


そこにモニター室からピエロが出てきた。ピエロは手を後ろに回している。


どういうことだ! 復讐するやつがいるのか?


いるとも、それは君の近く、もっとも近い場所にいた人間さ。


ど、どう言うことだ? わからん。


わかるだろ? そろそろ。


すると、ピエロは指を指す。指した方向は笑っていた彼女、シーハンだ。


え…… そんなはず…… 。


と、その時ピエロは右からナイフを取り出し、深井慎太のお腹を刺した。


うっ…… 。


深井は口と腹から血をクラリ…… と、出して倒れる。その間際、深井はかろうじて話す。


なんで…… こんなことを…… 。

ふふふ、分かってるでしょ? 私はシーハン・J(ジョーンズ)・マヌー。殺人鬼さ。君は元から死ぬ運命だったのさ。このピエロは私の相棒、J(ジョー)・ピエロ。あなたはずっと私に騙されていた。まあ、少し愛情もあった。でもお前ときたらクズで馬鹿な考えしかしないし、女の私を大事とも思わずDVすることもあった。


次にピエロが話す。


そして、お前を殺す計画をこの3年間ねっていたのさ。


そういうこと。私の肩書きはソムリエであなたの彼女ということになっている。でもそれは偽り、実際は殺人を楽しむイカれた彼女ってわけさ。ごめんなさいね、でもね、私辞められないの。


と、シーハンはニヤニヤニヤと殺人鬼の顔になって行く。

そんな顔を見ながら、深井は命をたった。


現在、12月26日深夜2時。クリスマスに起きた最悪の殺人事件。


バッドエンドね、深井慎太。フハハハハッ!


その深井を見ながらシーハンは高笑いをした。まさに狂気の人間とはこの事だろう。










end.

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート