「そういえば、エイザちゃんは?」
「…ああ、今は多分トレーニングルームにいるんじゃない?」
「また!?好きだねぇ、相変わらず」
「あとちょっとしたら、“ランク・マッチ”が開催されるしさ?」
「あの物騒な大会?水樹は出場するの?」
「私はしないよ。こっちがメインの仕事だから」
「エイザちゃんも入ればいいのにね?」
「堅苦しいんだってさ」
「情報部が?」
「うん。エイザは武闘派だし」
「強そうだもんね」
「喧嘩で負けたことないんだって」
「へえええ」
エイザは、“生活安全部“と呼ばれる部署に所属してる。
公安第5課にはそれぞれの四つの部署があって、私たちがいる情報通信部、それと警備運用部、刑事部、生活安全部となっている。
元々「公安」自体は、特別高等警察の後継組織として始まった、警察庁と都道府県警察の公安部門を指す俗称で、正式には警備警察の一部門だ。
警察庁警備局を頂点に、警視庁公安部・各道府県警察本部警備部・所轄警察署警備課で組織される。
公安総務課 … 共産党・新興宗教担当
公安第一課 … 極左・新左翼担当
公安第二課 … 労働団体・革マル派担当
公安第三課 … 右翼担当
公安第四課 … 資料管理
公安第五課 … 対特殊犯罪捜査担当
公としては、このような内訳になっている。
ややこしいのは、第5課だけ、警察庁に設置された内部部局との連携が、より密接になっているという点だった。
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