あのあと結局敵は捕まえられなかった。
アイザック曰く、最初の段階ですでにチャンスを逃していた可能性が高いって。
私が見つけたのは間違いなく“本体”だった。
それを必死に説明はした。
それよりも、なんで命令に背いたのかと、1時間以上も説教をしてきて…
はあ
Nexという会社に入ってもう3年になる。
日本で逃亡生活を続けていたエイザと私は、日本の警察に捕まってから、“国のために働かないか”と言われ続けてきた。
ちょうど3年前、私たちは青嶺颯汰と同じ立場だった。
あてなもなく逃げ続けて、路上のゴミを漁る日々を続けてた。
何かから遠ざかるために、歩いてきたわけじゃない。
それはわかってた。
私たちは探し求めてた。
自由に生きて行ける場所。
何も隠さなくていい世界を。
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