序文
一章 裏界召喚
二章 逃走劇
三章 公国と交易都市
四章 大剣山
五章 片膝をついて
六章 殲滅作戦
七章 鉄鎖の巨人
幕間一 とある異才の残したレポート
八章 トーレスの庭
九章 ブロッケンの鉄槌
十章 千年のとき
幕間二 歴史、記さざる物語
十一章 王都奪還
幕間三
十二章 北へ
※縦読み対応
誰かの身体 誰かの魂 生まれた人格
あなたは――誰?
とある裏の組織の行った儀式によって青年(仮)は魂のみが突然異世界へと喚ばれた。
記憶、人格を消された現地人の身体を器として魂を召喚されたものの、召喚時の副作用で記憶がズタズタになってしまう。魂だけ喚ばれたというのに己が何者だったかも分からない。
喚ばれた彼は元の世界の知識を求められるが肝心の記憶がない。そもそも言葉も通じない。極めつけは現地人の誰もが持つ「理力」という異能も一切使えない。
自身が誰かも分からず、ただただ無力だった彼は、やがて美しい女性騎士に保護される。
彼は彼女のもとでゆっくりと時間を掛けて記憶を取り戻すべく平和な日々を過ごし、やがて2年が経った。しかし、国家の内紛が始まり――。
身体も、記憶も、帰る場所も、何もかも失った男が、壮大な冒険を経て新しい自分を確立していく物語。
※タイトル読み「テンショウキ キョクコウのケイ アカツキのヒガン」