格闘チャンプの異世界無双

〜地球最強の男、異世界で更なる高みを目指して無双する〜
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

57話 Cランク昇格

公開日時: 2022年1月1日(土) 09:16
文字数:1,071

 受付嬢の前に、ゴブリンエンペラーとゴブリンキングの死体を運んできた。


「こ、これがゴブリンエンペラー……? それに、ゴブリンキングまで……? ど、どうやったら、これだけの大物を相手に、たったの4人で討伐できるんですか!?」


 受付嬢が驚愕する。


「ん? 普通に戦っただけだが」


 特に何か特別なことをしたわけではない。

 俺は罠や奇襲作成にも精通しているが、今回はそれをするまでもない相手だった。


「い、いえ、普通の戦い方で、たった4人でゴブリンエンペラーやゴブリンキングを倒せるわけがないでしょう!?」


 受付嬢が叫ぶように言った。


「だが、事実だ。信じてくれとは言わないが、そういうこともあると思ってくれ」


 俺はそう言う。


「おいおい、1つだけ訂正があるぜ」


「そうだな。そこを間違ってもらっては困る」


「重大な訂正だな! ギャハハハハ!」


 三馬鹿たちがそう口を挟んでくる。


「”赤い三連星”の皆さん……。そうですよね。経験豊富なあなたたちが、何かしらの策を弄されたのですよね」


 受付嬢が納得顔でそう言う。


「ゴブリンエンペラーとゴブリンキングは、このオッサンが1人で倒した」


「俺たちは、ゴブリンの群れの相手で手一杯だったぜ! ギャハハハハ!」


「ああ。それに、ゴブリンエンペラーの投石であっさり倒されちまったしな……」


 三馬鹿がそう言う。


「…………」


 受付嬢が無言になってしまう。


「あー。その、なんだ。あまり気にしない方がいいと思うぞ」


 俺はそう声をかける。


「き、気にしますよっ だって、ありえないじゃないですかぁ!!」


 受付嬢が半泣き状態で叫んだ。

 ……うむ。

 この世界の冒険者とやらの平均レベルは低そうだ。

 それを基準に考えるなら、確かに単独でゴブリンキングやゴブリンエンペラーを討伐するのはありえないのだろう。

 俺にもそれぐらいはわかる。


 だが、事実は事実として処理を進めてもらうしかない。

 俺はしばらく待つ。

 ようやく、受付嬢が落ち着きを取り戻してきた。


「わ、わかりました。ゴブリンキングとゴブリンエンペラーの死体、そしてCランクパーティ”赤い三連星”の皆さんの証言があるのであれば、リキヤさんの功績にもはや疑いの余地はありません」


「うむ」


「リキヤさんの冒険者ランクを上げさせていただきます! DランクからCランクへ!」


 受付嬢がそう宣言した。


「おお。これで、また一歩、高みへと近付いたな」


 俺はそう呟く。

 冒険者ランクが上がることで、より難易度の高い依頼を受注することが可能になる。

 強力な魔物と戦う機会も増えるだろう。

 それに、高ランク冒険者と出会うチャンスもあるはずだ。

 最強を目指す上で役立つこともあるだろう。

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