Nostalgia

ヴィクトリア朝蒸気機関譚
大塚已愛
大塚已愛

第五章

登場人物紹介

公開日時: 2021年1月17日(日) 16:06
文字数:1,072

次回から新章突入ということで、今回は簡単な登場人物紹介となります。

火曜日の更新をお楽しみに!

登場人物紹介


メアリ・ジズ

 本作の主人公。幼い頃に列車事故で父を亡くし、自身も体に傷を負う。孤児となって以降も里親詐欺にあい、全財産を盗まれてイースト・エンドに捨てられる。そこでジェーンという老占い師に救われ、自身も占い師として生計を立てていた

 共感覚の持ち主で、音を色と数字で認識している。

 ある貴婦人の悩みをきいてしまったせいで、謎の組織に命を狙われる。あわや……というとき、教会にいた二人――亡き父の恩師だという教授と、その助手のウィリアムに命を救われ、以降、彼らの元に身を寄せる。

 計算手としての才能があり、どんな桁の計算でも見ただけで答えがわかる。おっとりとして優しい少女だが、過酷な生を歩んできたせいか、やや卑屈で屈折した部分も。



ウィリアム

 教授の助手をしている青年。特に喋りたがる方ではないが、必要があればきちんと会話をする。メアリの父の教え子の一人で、故にメアリには殊の外親切である。

 異様な程に腕っ節が強く、そして凄まじい運動神経の持ち主。何か秘密を隠しているが、それが明らかになるのはまだ少し先である。



アルフレド・ジェイムズ

 ロンドンに隠棲している数学者。かつて大学教授だったことから、周りの人間には『教授』と呼ばれている。メアリの父、ギルバート・ジズはかつての教え子。

 メアリを引き取り、何不自由のない生活を与えた恩人。一見親切な様に見えて、目的のためにはメアリを取引の材料として差し出す事にも躊躇いはない。



フィリアス・フォッグ二世

 かの『八十日間で世界を一周した紳士』、フィリアス・フォッグの息子。陽気で明るい好青年だが、多少の屈折はある。

 自身もいくつかの会社を経営する資産家で、今は通信技術の研究所にオーナーとして投資している。メアリを妹の様にかわいがり、気にかけている。



ジャン・ジャック・ジョルジュ

 保護眼鏡の紳士。不気味な程に陽気で明るく、そして目的のためには手段を選ばない。メアリを『シャーロット・デーナ』と呼び、そして彼女の力を欲して浚おうとする。



エルドレッド 

 ジャン・ジャックの従僕。ウィリアムに対して何らかの因縁がある。ジャン・ジャックに引き取られたが、わざと『屈折するように』育てられたため、色々メンタルが弱い。口も悪く屈折しているが、常識はある。常識があるためにジャン・ジャックの行動に神経を削られている。

 


ローレンス・ブラウン

 ジャン・ジャックと行動を共にする紳士。穏やかな物腰で、決して声を荒げることはしない。エルドレッドと仲が良く、ジャン・ジャックに虐げられている彼を気にかけているが、特に彼らの関係に口を出すことはしない。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート