頭上に飛来する、悪魔たち。
エドワードの情報通りだった。
数は全部で10。
全て“クリーチャー”であり、戦闘力は天使に比べてはるかに小さい。
断層が開いた影響による“副産物“。
所詮は下級魔族だ。
その「判断」で間違いはなかった。
キョウカは右手に「矢」を形成する。
「キョウカ。気をつけた方がいい」
「雑魚どもにか?」
「そうじゃない。中に大きい反応があった」
「どんな?」
「わからない。ただ、ソルダードではない気がする」
「へえ」
“ソルダード”ではない。
エドワードは語尾を強めた。
「強い反応」がある。
そう言った直後、彼は険しそうに上空を見上げる。
『六花の氷晶』
パキパキッ
と、キョウカの右腕に冷気が立ち込めた。
夜月たちはクリーチャーの存在には気づいていた。
しかし外周を取り囲むハリケーンと、ギアを解放したキョウカ。
この2つの存在が、彼らの行動を躊躇わせた。
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