COLOR CONTACT 〜『堕天使』と呼ばれた最強の悪魔の血を引く女子高生は、平凡な日常を取り戻したい〜【1巻】

守る世界に、キミはいるのか
平木明日香
平木明日香

第283話

公開日時: 2024年8月17日(土) 16:12
文字数:499


 真琴は弓を構える。


 相性が悪いのは百も承知だった。


 属性が同じであれば、相手へと与えられる影響は理論的には薄くなってしまう。



 炎対炎



 図式としては単純ではある。


 通常与えられるダメージ量やダメージ効率も、属性間という視点から再度計算し、想定し直さなければならない。


 ただし、それを行うためには時間が足りなかった。


 ただでさえ情報が少ない状況だ。


 想定だけで動くのは危険だが、この“機”を逃さないわけにはいかなかった。


 真琴の「テンション」は“4“に上昇していた。


 テンションの効果は「一度の出力に伴う魔力効率と仕事量の大幅な強化」だと解釈できる。


 連続して同様の効果を発揮することはできないが、その分単位面積当たりのエネルギーは通常のものに比べてはるかに大きく、短い時間の中でより強力な“一撃”を発生させることが可能だった。


 夜月がその場に留まっていたのは、オートメーションの効果範囲を最大化するためだ。


 オートメーションの効果対象は、近い距離で繋がっていればいる分、その精度を上昇させることができる。


 夜月の“電気“はすでに地面と繋がっている。


 敵との位置関係を測りつつ、真琴の”サポート”に徹していた。



 ——そして、もう1人。



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