桜が咲く季節。
アメリカは復活祭の真っ最中だった。復活祭とは、アメリカを含める世界中のキリスト教の宗教的重要なイベントだ。
イースター祭とも呼ばれる。
─────── マイオB棟 クレソンの部屋
クレソンはいつもより早く起きる。時刻は8時半。
クレソンはソファーに座って、卵の殻に絵を描く。
そこにルーベンがやってきた。
やあ! あれ? 珍しく早いじゃないか?
ああ、ルーベンか。今日はなんの日だ?
え、今日?死者の日?
お前はこの街をみて、本当に死者の日だと思うのか?
え、違うのか?
死者の日は10月の終りだろ!? 今日はイースターだ!
おおイースターか。
そうだ! いまそれ用のイースターエッグを作ってたんだ。
なるほどな。絵下手だなお前。
うるさい!
と、マサンは下手ながらもイースターエッグを作る。
なあルーベン、お前もいくか? すぐそこの通りでもやってるぞ。
ああいく! そうだロングスいくだろ?
それは、お前はしっこ出るのか? て当たり前な事聞いてくるのと一緒だぞ。
あ~ E.T.だな。
そう。
もう行くのか?
ああもういくよ。トッドとグレタも来る。
おっ! グレタ来るのか!? ライアーライアーのポスターもらわないと!
と、ルーベンはテンションが上がる。
トム・シャドヤックの映画か。ジム・キャリーだっけ?
するとルーベンは悲しげな顔で実演する。
パパに噓をついてほしくないんだ…… 。
クレソンは立ち上がり映画のセリフを言う。
嘘を言わないといけないんだ。みんな嘘をつくんだよ。
でも僕が悲しくなるはパパだけだよ。
と、ふたりは強くハグをする。
ロングス付近。クレソンとルーベンはロングスに向かっていた。クレソンは茶色のコートに黒いスリムなスボン。ルーベンも同じく茶色のコートに黒いスリムなスボンを履いていた。
ロングスに着くと、2人はロングスの手前でトッドとグレタを待った。ロングスの扉をよく見ると、今日はイースター祭なので3角の形が連なるガーランドの装飾があった。デザインは、白い卵にロングスと黒い文字で一つ一つ書いてある。
そして、10秒もしないうちにグレタが来る。
はーい! おふたりさん! おはよ!
お! グレタか、おはよ。
と、クレソンが言う。
やあ、グレタ!
と、ルーベンが挨拶をする。
今日2人、どうしたの? 同じ服を着て…… 。
いや、これは…… 。
と、クレソンは戸惑う。
まさか…… 。
いや! 違うぞ! それは違う!
と、クレソンとルーベンは激しく拒否する。
あっそう。
ところで何分経った?
クレソンは言う。
んー、5分って所だな。
ルーベンが言う。
友達ってさ、何分待ったらオーケーかな?
と、クレソンは聞く。
そうね、10分ぐらいかしら?
グレタが答える。
なるほど、てことはあいつにそんな10分も必要無いな。
そうね!
よし! 先に入ろう。イースターの話もしたいし。
そうね、行こう。
と、3人はロングスの扉を引いて入った。
トッドは置いていかれた。その10分後にトッドはロングスに着いた。
あれ? まだ来てないのかな?
と、トッドはそのまま寒い中15分外でロングスの前で待った。
その頃、クレソンたちは暖かいカフェの中で話をしていた。
クレソンは少しイースター祭の話も混ぜ入れて、ルーベンは映画の話をする。
ー ♯16 イースター祭 ー つづく。
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