今騒ぎ

Exaggerated story.
Kay.
Kay.

2シーズン 1998年~

#13 プレゼント?

公開日時: 2022年9月28日(水) 12:26
文字数:1,399

さむい季節はまだまだ続き、いまは3月。


マイオB棟の目の前には気が2本ある。枯葉がゆらりと落ちるなか、今日はクレソンの家に両親が遊びに来ていた。わざわざフェニックスからダラスまで飛行機でやってきた。


やあ! 父さん、母さん! よく来たね!


と、クレソンは父と母を部屋に招きいれる。


久しぶりだな! 元気だったか? クレソン。


と、父のノーランが言う。


ああ! 本当に久しぶりだね! 父さん、母さん! 元気だよ!


元気ならよかった。


母のエブリンが言う。


2人の手にはキャリーバッグがある。クレソンはそのキャリーバッグを2人から貰い、寝室のクローゼットの中に閉まった。


ありがとう、クレソン。


と、エブリンが言う。


そこにルーベンがやって来る。


ガチャっと勢いよく扉を開けた。


やあ!! クレソン寝てるか?


ルーベン、起きてるよ。今日両親が来てる。


そうか! 久しぶりですね、ノーランにエブリン!


久しぶりだな、ルーベン。


と、ルーベン、ノーラン、エブリンは軽く握手を交わす。


ところで、レモンはあるか?


と、ルーベンが聞く。


ああ、あるよ。冷蔵庫の1番下だ。


ちょい借りるぞ!あ、そうだ! エブリン、そのピアス似合ってるよ。


ありがとう、ルーベン。


エブリンはピアスや装飾品がすき。エブリンは綺麗な美熟女だ。ノーランは逆に装飾品は付けない。今日は灰色の温かい地味なジップパーカーを着ている。


ルーベンは冷蔵庫を漁る。レモンを見つけると、レモンを持って自分の部屋へと帰って行った。


じゃあ! またなノーラン、エブリン!


ええ、またねルーベン。


ルーベンが帰った後、ノーランは言う。


相変わらず変わったやつだな。


ああ、この前なんて食べ物買いすぎて、食べらるか賭けをしたんだけど、酷かった。


もうその賭けは分かってるな。


ああ、そうだよ父さん。


そういえば、お前にプレゼントがある。ほら、これだ。


と、ノーランは小さい箱をクレソンに渡す。


なんのプレゼント?


え?


え?


ほら、お前誕生日だろ?


いやちがうよ。


え?


ほら! ちがうじゃないの!


と、エブリンが言う。


父さん、今日何日かわかる?


3月9日だろ?


そうだよ。僕の誕生日は9月3日だ。


え…… 。


そう! 9月3日! やっぱりそうよね?


と、エブリンが言う。


まあ反対にすれば誕生日だけどね。あ、もしかしてサンタナと間違えてるんじゃないか?


サンタナ? あいつはなんだっけ?


あいつは3月9日が誕生日だ。今日だ。ちなみに僕は昨日プレゼントを渡してある。


そうか、サンタナが誕生日か。サンタナは今何してるんだ?


コメディアンだ。最近ラジオに出てた。


コメディアンか、それは名前的に面白そうだ。


実に興味深い。


そのプレゼントどうしよ?


貰うよ、プレゼントはいつになっても嬉しい。


喜んでくれるとはな!


クレソンはプレゼントを開ける。


おっと、これはティーカップか。しかもあのウェッジウッドじゃないか!? これは高級だ、誕生日には持ってこいだ!


誕生日じゃなかったがな。歳をとったせいか記憶力が低下してるな。


うん、そうだね。ありがとう。


そういえば、プレゼントと言えばラスコン夫妻の話知ってるか?


いや知らない。


話してやろう。その前にソファーに座ろう。


そうだね、父さん。


クレソン、ノーラン、エブリンはソファーに座る。


ノーランは去年のラスコン夫妻の話をするようだ。ラスコン夫妻はトッドの両親だ。この親も一味もふた味も変わった夫妻だ。心置きしてクレソンは聴く姿勢になる。


そして、その後ノーランは話始めたのだ。




ー #13 プレゼント? ー つづく。

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