12月10日、14時05分、マホーン講演会場の地下バー。
キャー! と女の子の叫び声と共にトッドにパンチを食らわす。
うおをふ。といいながらトッドは倒れ込む。
あちゃー…… 。
と、言うクレソン。
まあ、こうなるよね。おれは帰るよ。
おい、この変態も連れっててよ! クレソン!
はいよ。起きろ、トッド。
と、トッドは右頬を押さえながら、店をでた。
なぜ、こうなったのか。この件については2日前から話さないといけない。
2日前、マホーンからクレソンの元へ連絡があった。仕事の延期だ。あのCMの仕事の次の日ともう一日仕事のはずだったが、講演会場のバーに急に警察の監査が入ることになった。なので、1日延期する事に。
その次の日、クレソンとトッドは講演会場に入る。
クレソンは仕事、トッドはナンパを。
講演会場の地下バーは講演会場に行ける階段がある。
その階段降りて、すぐの所にトイレ。そこをまっすぐ行くとバーの扉がある。
バーのカウンターは6席。
1番奥のカウンター席に、1人の女性が最近座っている。
トッドはその女性に声を掛ける。
やあ、僕はトッドだ。最近ここで呑んでるね。
あら? 私は、ローレンよ。
と、握手を交わす。
君は1人なの?
ええ。
その女性はショートカットに目は青。天使のシルバーネックレスを付けている。
講演会は見ないの?
興味ないの。ここのバーはなんか落ち着いてて、好きなの。
そうか。そうだ、今友達が講演しててね、見に行かないか?
私はいい。飲みたくて来てるし。
そうなの? なら明日もいるかな?
ええ。
電話番号教えるよ。
と、トッドは番号を教える。
良かったらデートしない? 車で迎えにくるよ。
あら、それはいいわね。じゃあ住所教えるから、明日迎えに来てくれる?
いいよ。
じゃあ紙に書く。
へぇー、君は1丁目なのか。ならここまで遠くない?
まあ、歩いて20分かな。仕事がこっちなの。
なんの仕事?
商品開発の仕事よ。
え!? そうなのかい? 研究とか?
ううん、デザイナーよ。
あ! なるほど!
じゃあ明日ね。
ここで、トッドとローレンは別れた。
仕事終えたクレソンがバーにくる。
少し疲れた声でどうだった? とトッドに聞いた。
噛みごたえはあった。
あそ。ん? お前今歯ごたえって言った?
そうか? 違うか?
ああ、違うだろ言葉が。
そうか、なんでもいいよ、帰ろう。
あの子どうなったか、教えてくれないのか?
それはお前の部屋着いたら、言うよ、とりあえず行こう。
そうだ明日も来るか?
くるよ、もちろん。
そうか。
この日は帰る事にした。デートに関してはクレソンの部屋に着いてから話すようだ。
帰りの途中、あの人に会うことになる。
ちなみにトッドの車は「フォード・トーラスSHO」だ。驚くべきパワー性能があるスポーツセダンだ。
明日この車でデートをする。
明日が楽しみなトッドだった。ニヤニヤが止まらず、隣にいたクレソンは薄々気づいていたが、部屋まで持ち込むことにした。
全く、この男は…… 。
クレソンはそう言わんばかりの顔をしていた。
ー #9 トッドの不適切恋愛 ー つづく。
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