王子に突然婚約破棄されて……
しかし、侯爵令嬢は気に入らないらしくて……。
それは何時からだったのでしょうか?
アヤカが王子であるアルフィスが
好きに成ったのはダンスパーティーの時なのでした。
初めてのパーティーで少しだけ委縮していた
彼女は……。
かなり離れた場所に陣取り周りの謙遜(けんそん)
それだってかなり、遠慮していた方なんだと思うのですが
18歳のアヤカには自分を守る術はなかったのです。
だからこの場から去るとか……
必要以上にするつもりは無くて
それが、アヤカを物語る現状の全てなのでした。
あれから数か月……アヤカは先程の赤い花の綺麗な中庭にいるのですが
それ自体は悪い事では無いのでした。
アヤカにとって親愛の置ける人からの何よりの仕打ちなのでした。
「な、何故ですか?」
なんとか、絞り出した声すらも、私を綾かと言う存在を否定して行くのです。
「何とか言ったらどうなんですか?」
その言葉はとても、寛容(かんよう)出来る物では無くて
王子であるアルフィスから言わせれば
イライラした様に振舞うのでした。
「お前とは婚約を破棄したのだから俺はもう知らない!」
そんな慈悲の無い言葉に私は絶句するのでして……そのまま溜息をつくと
「失礼する」
キリキリした足取りで中庭から去っていくのです。
何処で間違えたのでしょうか?
判断をミスしたからこそ、恐怖でしかないのでした……。
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