婚約破棄されて私は悲しみの中で

~政略婚のその先へ~
緋雨姫
緋雨姫

2.いきなり婚約破棄されて!②

公開日時: 2021年10月23日(土) 16:24
更新日時: 2021年12月17日(金) 23:54
文字数:533

王子に突然婚約破棄されて……

しかし、侯爵令嬢は気に入らないらしくて……。

それは何時からだったのでしょうか?

アヤカが王子であるアルフィスが

好きに成ったのはダンスパーティーの時なのでした。

初めてのパーティーで少しだけ委縮していた

彼女は……。

かなり離れた場所に陣取り周りの謙遜(けんそん)

それだってかなり、遠慮していた方なんだと思うのですが

18歳のアヤカには自分を守る術はなかったのです。

だからこの場から去るとか……

必要以上にするつもりは無くて

それが、アヤカを物語る現状の全てなのでした。

あれから数か月……アヤカは先程の赤い花の綺麗な中庭にいるのですが

それ自体は悪い事では無いのでした。

アヤカにとって親愛の置ける人からの何よりの仕打ちなのでした。

「な、何故ですか?」

なんとか、絞り出した声すらも、私を綾かと言う存在を否定して行くのです。

「何とか言ったらどうなんですか?」

その言葉はとても、寛容(かんよう)出来る物では無くて

王子であるアルフィスから言わせれば

イライラした様に振舞うのでした。

「お前とは婚約を破棄したのだから俺はもう知らない!」

そんな慈悲の無い言葉に私は絶句するのでして……そのまま溜息をつくと

「失礼する」

キリキリした足取りで中庭から去っていくのです。

何処で間違えたのでしょうか?

判断をミスしたからこそ、恐怖でしかないのでした……。

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