オートマティズモ

社会主義国家と化した異世界日本で召喚獣が思想バトル!
小林滝栗
小林滝栗

12

公開日時: 2020年11月2日(月) 14:44
文字数:359

ツァイトガイストが再び白の煙と化し、フロアの視界を遮っている。

ダフがワイヤレスイヤホンを小突くと、


シュポン!


ミシマ・ユッキーナは黒い煙とともにかき消え、メビウスを引っかけていた思想バオバブも霧散した。


たっと、メビウスとダフは屋上に着地し、アツコとボーイを地面に下ろす。2人とも意識を失っている。


ババババババババ!

突然バトルヘリの爆音が空の向こうから近づいてきた!

音はどんどん大きくなる。


「フン! 遅いお出まし、秘密警察! ネオププか!」

「うぇ、まずぃ! さっさと退散しようぜ!」


仮面に手を伸ばしつつ、2人に気づかれないように、素早く、そろりと屋上の非常階段へと逃げ出して。


「にゃ」


ネオププとキンツーがバトルヘリから屋上に降りれば、少年とアラサー女が寝転がっており、屋上の瓦礫から下を覗き見ると、荒れ果てた本屋が広がっていた。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート