ツァイトガイストが再び白の煙と化し、フロアの視界を遮っている。
ダフがワイヤレスイヤホンを小突くと、
シュポン!
ミシマ・ユッキーナは黒い煙とともにかき消え、メビウスを引っかけていた思想バオバブも霧散した。
たっと、メビウスとダフは屋上に着地し、アツコとボーイを地面に下ろす。2人とも意識を失っている。
ババババババババ!
突然バトルヘリの爆音が空の向こうから近づいてきた!
音はどんどん大きくなる。
「フン! 遅いお出まし、秘密警察! ネオププか!」
「うぇ、まずぃ! さっさと退散しようぜ!」
仮面に手を伸ばしつつ、2人に気づかれないように、素早く、そろりと屋上の非常階段へと逃げ出して。
「にゃ」
ネオププとキンツーがバトルヘリから屋上に降りれば、少年とアラサー女が寝転がっており、屋上の瓦礫から下を覗き見ると、荒れ果てた本屋が広がっていた。
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