研究所。某区画。
広大な室内に、すべて同じ人間――志津馬のコピーが入れられたコールドスリープが所狭しと並べられている。
その並びの空きに、今、装置が自動運転で運び込まれて来た。
装置の中を覗き込むと、中のコピーの胸には穴が開いており、心臓がないように見える。他の装置も同じような状態のものばかりだ。
最も奥に大事そうに据えられている装置は、一回り大きい型のもので、周りにコールドスリープ以外の医療装置・研究機械などが繋がれ置かれている。
その中を覗くと……。
肉体に全く損傷が見られない、志津馬ではない誰かが収められていた。
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