「ぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
少女の、狂気が発露したかのような叫び。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
周囲に響き渡るは、未知の恐怖を直に見た拒絶反応。
見たくない……。それはなぜか。怖いからだ。ただ只管に怖い。人が物に変貌〈か〉わってしまうことが恐ろしいのか、他人に己を重ねて自身もそうなることを想像するから怖いのか。もしくは非科学的な魂の消失か、意識の消失でも感じ取ってしまうのか。いずれにせよ、人は大きな刺激を受けると反射的に拒絶してしまうものである。
「あぁああぁあぁぁぁぁぁああああああぁあぁぁぁぁぁっぁあああああああああああああああああああああああああああああああ!」
「あああああぁぁぁおjふぉあおじゃおjふぁおjjふぉじょふぉあsjjふぁおjふぉじょあせじょあじぇじょらjどあほfhなおふぁあああああああああああああああああああああああああああああああ!」
先から釣られるように頬を押さえて絶叫していたのは志津馬であった。
首を刎ねられ倒れたはずだったが、フィリアが叫んだ後には彼女の左手に姿を現していた。
首なしになった志津馬は、倒れてからしばらく経つと砂塵のように雲散霧消してしまっていた。
「ふいー……! あー、びっくりしたー……!」
フィリアが叫び疲れ、瞳に涙を湛えたままその場にへたり込むと、次いで志津馬の叫びも終わり、後者が良いことに遭遇したとでも言わんばかりに胸を撫で下ろしながら言った。
そして右側のフィリアを見ると――。
光の剣を持った黒衣の人物が立ってい――
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああす!!!」
伝説の怪物のような叫び声を上げた。
「まさかお前が関係者だったとはな。銃傷が塞がったのを見て怪しいとは思っていたが、……お前は誰だ。何のためにここにいる?」
光り輝く劍〈つるぎ〉を向け、黒衣の男は言い放つ。
◆
「その剣ってライ――」
「だまれ。私の質問に答えろ」
「――ムギョむッ(\≧*≦/)π(×≠+)ω(≡>Φ<≡)Π(ΣΔ+defΣ)P1E(■▽●)?!!?」
男は志津馬の口に剣の切っ先を突っ込んで口を塞いだ。
「これはシャイニングセイバーだ」
挿入したまま答える。
「……ヴァイニンヴヴェイヴァー? (……シャイニングセイバー? 以下意訳) それ大丈夫か? ダークブリンガーとか古代の光る剣とか光指に抵触したりしてない? てかこれ、顔だけ映されると俺がしゃぶっているように見えない? ほら、この剣が光っているのがちょうど光渡しみたいに見えてさ」
「大丈夫だ。問題ない」
「フィリップ!! それは問題大有りってことだ! ……どうする! なろうにもカクヨムにも、taskeyにも投稿できなくなったら!! それはこの世の終わりだぞ、まったく!!」
叫び散らした後、「ああ、なんてことだ……!」と頭を抱えだした。
「……なぜ俺が怒られなければならない? なぜ母のように俺を叱りつける……?」
壮齢の英国淑女が出現し、
「叱ってません!!! 私はあなたを折檻しているのですよフィリップ!!」
そういった志津馬の首はいつの間にか地面に転がっていた。
「……。あ?」
傍目に地面を見てようやく異常事態に気づき始め、
「……え……あ…………ぷ…………ぁぁぁばああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!?」
「二度と俺を叱るな。母親面も許さん」
男が光の剣を地に向けて振ると、「ペッ!」という声とともに志津馬の血が飛んだ。
「もしかしてその剣ってさっきまで魔法少女と一緒にいたサメなん?」
「ああ。ベルーガは俺の武器であり相棒だ」
魔剣のブラックスミス専門学校ならぬ、対荒神武器職人専門学校みたいな? ソウルなの!? ゴッドなの!? サイヤ人なのゴッドなの!?
そういやゴッド3やってねえ。みんなはやった? 1と2のバーストまでやってたらやった方がいいかな? 1のリメイク? は、やってないんだけど3はどんな感じ? ネタばれしないで意見を聞かせてほしいのよさ(今更w。それよかGEシリーズとアサクリ奔田オデッセイのゲーム開始音が似ていると思ったのはワイだけ?)。
「って――――!」
「――これってX-MEN ZEROのデッドプールじゃねえか!」
生首の志津馬は地に転げたまま喧しく喚いた。
「俺は奴らを止める。お前が何者か知らないが邪魔だけはするな」
「ちょま――!」
そういうや否や、男は目にも留まらぬ速さで巨漢とアマテラスのもとに跳んで行ってしまった。
そして剣の間合いに一瞬で肉薄し、それを振り下ろし――――、
「あ――――――――――――――――――――――――――――――――ュッ!」
巨漢の殴打の風圧により吹き飛ばされ、倒壊しかけのビルの隙間に頭から突っ込んだ。
頭を回転させてそれを見ていた志津馬は、
「ゴファっ!」
と血反吐を吐き、
「Ohwwwwwoe……。……なんてベタな展開なんだ。おうぇえええええええええ……」
さらに吐き溢してげんなりする。
「……うぇっぷ。……オーウェンってどんな話だったかな」
オーウェンは良い作品である。この作品<茶番>とは比べるべくもない。
◆
首が胴体を見つけ胴体が首の下にたどり着き、元あった場所にくっつけた後、志津馬はビルに向かって大きく息を吸った。
「お前がシリアスじゃなくなったら誰がシリアスをやるんだ!? Hah!? シリアスの中の人がシリアスじゃなくなったらどうなると思う!? ……バンドリみたいにファンが嘆き悲しむんだぞ!? 俺だっておいおい泣いたんだ! なのに……。なのにお前はそれで……! それでお前は――――、――いやお前はいくても俺がいくない!!!」
その叫びは心からのものであった。それ故に、その思いは何ものにも捻じ曲げることができない強さを持つ。
「ハァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
その前を業火が走った。
自然、志津馬の前面は黒焦げになり、叫ぶどころではなくなった。
「ゲホッ……」
その思いは何ものにも捻じ曲げることができ――
「もーいい!! シリアスなんか今晩のおかずにしてやる! 着せ替えのシリアスをリアルに降臨させて、アッザムティーとか、ユウナ・ロマ・セイランティーとか、グランドダージリンティーとか、エターナルフラジールサッドクオリアティーとか、V-Sidoキーマンティーとか、ガンプラフレーバードティーとか、アネモネニルギリティーとか淹れてもらって、一緒に飲んで楽しくおしゃべりしちゃうもんねー!」
人の思いはいともたやすく捻じ曲がる。
――ベル様やシリアスは語るに及ばず……だが、ダイドーもいいぞ……。……あとハーマイオニー。……あと龍鳳。……あと鈴谷。あと……
崩れたビルの中から声が聞こえた気がした。
――For me double……!
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