某日。校内にて。
悠は志津馬の依頼通り、部長を調査していた。加えて談話部のことも。
談話部についてはおおよそ調査済みで、ある発見があったのだが、今はそれを置いて部長を調べているところである。
放課後、談話部と七緒水月が関係していることを知った悠は、三階の第二会議室に向かう途中であった。
直感に任せ聞き込みをしていた悠は、廊下を歩いて来た女子にも声をかけた。
「すみません。今、いいですか?」
女子は少し戸惑った様子を見せ、されど質問には首肯を返した。
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七鳥は今日もバイトらしい。花崎は図書館司書の手伝いがあるから来れないとか。……うーん、みんな色んな事情があるんだなあ。というのは建前で、本音は「バイトに専念したいから」と「笑える本を読みたいから」というサボタージュ。そう、最初から二人共コレを狙っていたわけである。(ゆるい部活なら幽霊部員でも構わないんじゃね……?)的な。つまり部活の強制を掻い潜るための隠れ蓑にされたわけだ、うちの部活が。何という卑劣な手口……! 俺も最初からそうしておけばよかったぜぇ……!! まあ、七鳥はカフワに行けば会えるからマシなんだけど。でも、花崎は図書館に行かないと会えないからネックなのよね。カフワは部長先導でよく行くから。いや~、困った困った。どうすればいいかな~。う~ん。…………。――どうにでもなっちゃえ☆
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