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はるか昔、人間と精霊は自然豊かで生命に富んだこの地を、より豊かにしようと互いに手を取り合い、世界を繁栄へと導いた。
何の力も持たない人間に精霊は、神秘の力・魔法を貸し与え、代わりに人間は精霊にその魔法で自然を守り抜く事を誓った。
両者の願いに沿って、この地は新たな生命の誕生やより住みやすい世界へと変わり、やがて魔法は人々の生活に浸透していった。
しかし、突如としてその安寧の日々は崩れ去る。
悠久の時を生きる精霊と必ずいずれ死が訪れる人間。両者の間には決定的な寿命の差があった。
その差に劣等感を抱いた人間は、やがて精霊に対し醜い嫉妬の感情を抱き、あろうことか精霊を虐殺し始めた。
両者の仲は決裂し、戦争へと発展する。
その結果魔術が生まれ、自然は徐々に失われていき、文明が発展する中でこの世界は人間にとって、より便利で住みやすい世界へと変貌していった。
――そんな魔術が横行する世界の中、微かに残る魔法と精霊が暮らす森から物語は始まる。