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殺し屋殺し 殺せ、全ての殺し屋を。守れ、二人の愛の巣を。

イラスト:ふみり
公開日時:2021年12月1日(水) 16:48更新日時:2022年3月28日(月) 19:10
話数:131文字数:370,281
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あらすじ

時は20XX年。世界は殺し屋の炎に包まれた。

 

平和な世に突如として現れた恐るべき殺し屋たち。

彼らは世界中の指導者や活動家、著名人を次々と虐殺。世界秩序は脆くも崩れ去った。

 

その後にやってきたのは、誰もが金さえ払えば気に食わぬ者を殺せる世界。殺し殺され死に死なれ。それが新世界のルール。

 

しかしそんな世の中で、殺し屋の暴虐に抗う者がいた。

 

同じ殺し屋でありながら力なき人々の命を奪うことを良しとせず、殺し屋を殺すためにその力を振るう者たち。

まるで自らの罪を購うように戦い続ける彼らを、いつしか人々はこう呼んだ。

 

 

殺し屋殺し、と――――。

 

 

組織を裏切り、長い逃亡生活を続けていた元殺し屋で新婚ほやほやラブラブカップルの悠生と永久。

どこにでもいる普通の殺し屋夫婦の二人は自分たちの未来を切り拓くべく、殺し屋殺しとして全てを守るための戦いに身を投じていく――――。

 

☆☆☆☆☆

 

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天城リョウ
天城リョウ 投稿日:3月28日

本作では多くの“すれちがい”が描かれています。

 

 登場人物たちの関係において最初から最後まで敵同士という例は少なく、多くは元は一緒にいたのになにかのきっかけですれちがい、敵対してしまった場合がほとんどです。

 

 愛が憎しみに反転する、愛しながら憎んでもいる、ただ愛し憎んでなどいなくても敵対してしまう、そんなすれちがいは当事者たちにとっても不本意で、誰もそんなことは望んでいない。でも一度そうなってしまった関係は容易には修復できない。

 

 でも、決して不可能ではない。

 

 悲しいすれちがいを、悲しいままでは終わらせない。関係修復の困難さをしっかりと描きつつ、それを乗りこえて修復するまでの苦難の道のりを描いているのが、この作品です。安易にハッピーエンドになる話ではなく、困難ではあるが断固としてハッピーエンドに漕ぎつける話です。道のりが平坦ではないからこそ、その瞬間を見届けた時の感動はひとしおです。

 

 ハッピーエンドを愛する同志諸氏に、太鼓判を押してお薦めします。

3人の読者がこれを役に立ったと思っています

このレビューにはネタバレがあります。