ある日のこと。水田夫婦の間に小さな命が宿った。
その子は、8月9日の夏の暖かい季節に生まれた。その子は他の子より体重も軽く、生まれてすぐ、処置が始まり、母親より長く入院していた。その赤ちゃんは、1日に何回も泣き声をあげる。他の子より回数も多い。近くで、看護師や医師たちが話すと決まってないていた。
その子は入院して6か月。やっと容態も安定し、離ればなれになっていた親元に帰ることになった。奇妙なことに誰も気づかなかったが母親が抱いている時に、首後ろに白いあざがあるのに気づいた。母親は大きくなれば消えるだろうと考えた。それよりもやっとこの子に会えた。と、喜んだ。
母親は男の子に名前を付けた。男の子の名前は天照。水田天照だ。
母親は夫と離婚した。離婚する前に実は妹ができていた。そして、妹は産まれた。
次第に家事、仕事、身の回りが忙しくなり保育園や幼稚園に早くから預けるようになった。
男の子は、幼稚園で少しいじめを受けていたようだ。
理由は誰とも遊ばない、話さない、笑顔がキモいなどといった理由だった。
だけど、天照は、いじめっこから何かを感じ、とっさに逃げることが多かった。
暫くして、天照は小学校にあがり、1年生の時は普通に通っていたが、2年になった時、またいじめか始まった。この時ごろから天照はいじめっこや先生や親や他の子や地域の老人から微かにその人が思っていることが聴こえるようになっていた。
〈加登〉おい!アマテラス!こい!
いじめっこのリーダー・加登 理史は天照を読んだ。
ちなみにアマテラスとは、天照のあだ名だ。天照でアマテラスだそうだ。だが、この呼び名は天照からしたら良い呼び名とは思ってはいない。むしろ逆だった。
〈加登〉おい!アマテラス!きいてんのか!?あ?
天照は無視を続けた。正直こいつとは関わりたくないからだ。
すると、しびれを切らした加登は天照の服をひっぱり、強制的に立ち上がらせた。加登は怖い顔をしている。
その瞬間、天照は頭の中になにか入ってきた。そして、あまりの痛さに天照は絶叫し、叫んだ。大きなドリルで頭をグリグリと回転させるような痛みだ。
(こいつ!無視しやがって!しね!ここは3階だ、まどからつき落としてやる!どうせゲームみたいによみがえるだろ)
〈天照〉く、ぐあああおああ!!っ!!!いたい!!!いたい!!!あ、たまが…… ああ!!
と、天照は叫んでいる。すると、あまりの恐ろしい顔だったので、加登は怖くなり、手を服をから離し、後退りした。
加登はびっくりしている。どうしたらいいのかわからない。
あまりの叫び声に窓ガラスが一枚どころかこのクラスの窓ガラスがすべて割れてしまった。雷が学校に落ちたかのような衝撃だった。
これには先生も生徒もびっくりして叫んでいた。
天照は頭を抑え、身体を震わせ泣きながら気を失った。
天照は気づいたら病院のベッドの上で寝ていた。
ー 1話 闇の言葉 ー 続く
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