1章 ザ・ファースト・オーディアル
満を辞して発売された新作VRゲームを起動すれば、その中身はまるで別物だった。
アニメ調であるはずのグラフィックは現実そのもの。
亜人しか作成できないキャラメイク。
事前告知と全く違う成長システム。
法で規制されているはずの痛覚は完全再現。
消える書き込み、必ず失敗する配信、そして会話にすら影響する認識阻害。
約100万のプレイヤーの中、自分たち含めたった50人ほどに起きた『Evildoer Edition』現象。
ともすれば未知のリスクが潜む謎のゲームに、それでも挑むプレイヤー達。
だって楽しいから。
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも連載中。