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九條八《くじょう はち》は5年間勤めてきた会社を先月辞め、暫しのニート生活を満喫していた。まだ暑さが残るある夏の日。お幼なじみの涼夏鈴《すずか りん》に呼び出され、いつもは縁がないであろう高級BARにやって来た。
不運にも今日に限って酔い潰れる事とは無縁な酒豪である筈の鈴が、酔い潰れ『お金にゃい···』と俺と店員の前で爆弾発言を言い残し無責任にそのまま寝落ちを決めこまれた。
彼女が一晩で飲み干した酒代は52万6400円。
ちなみに俺は奢ると一言も言っていない。
そして一滴も呑んでいない。
絶賛ニート中の俺に払えるはずもなく事務所へ連れ込まれた俺達。イカついお兄さん等に取り囲まれワールドエンド社のボスであるローズから、社員になるよう誘われやむを得ず入社を決める八だった。
ワールドエンド社が一般企業とはほど遠い、聞いたことも無い異世界派遣専門の企業だとも知らずにーー