花の咲き誇る都では、お祭りが近づいていた。この街には、あるハレンチな言い伝えが残っている。
お祭りの日に下着を贈り、それを受け取ると恋人になる、という風習である。
メイティーラ伯爵令嬢は、銀色の流れるような髪に、グリーンと珍しい瞳の色をしている。見目麗しい彼女は、「緑碧玉の美女」と呼ばれていた。
彼女の婚約者は、無口で無表情、無駄なことをしない男性だった。これまで、気の利いた言葉も、プレゼントももらったことがない。
今年のお祭りで、もし彼が下着をプレゼントしてくれなければ、メイティーラの父親は婚約を破棄させるという。
婚約者であるグレンを好きなメイティーラは、何とかして今年のお祭りで彼からパンツを贈って欲しいと思い、あることを決心する。
グレンとメイティーラは、果たして婚約を継続できるのか?