俺以外の男全員が異世界転生したので、この世界の王になってハーレム築く

リヴァーウエスト
リヴァーウエスト

1日目 ①

公開日時: 2020年11月17日(火) 15:56
更新日時: 2020年11月17日(火) 16:19
文字数:2,368





次の日の朝、オレはいつも通り起きた。


これから何が起きるとも知らずに。


階下のリビングに降りていくと、すでに食卓には妹のアヤの姿が。


「にーちゃん、おはよ」そう言ってくれた。


オレはあくびをしながら「おお、おはよ」と言った。


テレビがついていて、朝アニメをやっている。7人の美少女戦士が悪と戦うアニメだ。妹はこのアニメがお気に入りで、毎朝見ることを日課にしているようだ。将来は声優をやりたいとも言ったことがある。


今日の朝は目玉焼きにベーコン。そして味噌汁に、白米。


ベーコンの匂いがあたりに漂っている。


最高だ! ベーコンの匂いよりいい匂いの食べ物ってあるだろうか?オレはそうは思わない。


腹がグーと音をたてて鳴った。


妹は白米を食べずにパンをかじっている。


飯の上に目玉焼きをのっけて、上から醤油でもかけて食うか!と思っていたら、台所で洗い物をしていた母親がこう言った。


「お父さん、起こしてきて」と。


オレはおかしいな、と思った。


いつもならオレたちと同じくらい、もしくは早めに起きてきて、飯を食って仕事にいくからだ。


母が言うにはほんの1時間前まではまだ寝ていたらしい。


「しょうがねえな」


オレはまた階段を登って叫んだ。


「オヤジ〜。仕事遅れるぞ〜。おきろよー」


応答なし。


「オヤジー」


寝室の前に立って言ったが、また応答なし。


「起きろよー。会社、遅刻するぞ」


そう言いながら、ドアを開けた。


暗かったが、わかった。


そこには誰もいなかった。


電気がついてなかったので、見間違ったと思い、電気をつけてみた。


そこにあったのは枕、ベッド、ベッドカバー、くしゃくしゃになったシーツ。


それだけだった。


窓は閉まっていて、出た形跡はない。というか、なぜわざわざ父親が窓からコソ泥のように逃げ出す必要があるのだろうか? 自分でもなぜ父親が逃げたと考えたかわからなかった。


ベッドの下まで覗いてみたが、いなかった。


その時点で気づくべきだった。何かがおかしいと!


下に降りて「オヤジ、いなかった。先に仕事行ったんじゃねーの?」と言った。


母は驚いて「そんなはずない、さっきまでベッドにいた」と返してきた。


3人で外に出て、車が車庫にあるかどうか確かめに行った。車はそこにあった。


駅まで行って電車に乗ったのか?そんなはずはない。第一、どんなに急いでいようと、車が故障していようと、俺たちに何も言わずに出ていくようなオヤジではない。


オヤジは結構固い系のオヤジで、頑固で、いつも挨拶は基本中の基本。絶対に忘れるなとほぼ毎日言うようなオヤジだった。一度挨拶を忘れようものなら、カンカンになってオレを怒ったこともあった。


そんなオヤジが、何も言わずにいなくなったのだ。


忽然と姿が消えた。


ではなぜ家にいない?


朝食は一旦中止にして、母親、妹とオレは家中をくまなく探し回った。そこまででかい家というわけではないが、隠れれるスポットはいくらでもあるからだ。


なぜ隠れる必要があるのかは、考えないようにした。


オレは一階の押入れを念入りに探した。一番隠れやすい場所だからな。


妹はトイレと風呂。


母親は2階と親父の書斎。


親父はどこにもいなかった。


母親は書斎で仕事カバンとスマホを見つけていた。やはりどこにも出ていなかったのだ。


3人でどうしようか考えた。


警察か?


面倒なことになった。


まだ朝8時にもなっていないのに!


今日は父の捜索のため、オレは学校を休むべきか? 


そう考えていた時、家の電話が鳴った。


母親が電話を取ると、それは向かいの川田さんの奥さんからだった。母と川田の奥さんはかなり仲良くしていて、去年などが旦那を置いて温泉旅行に一緒に行ったこともあるほどの仲だった。


オレは何か嫌な予感がした。


「ええ?本当に? あなたも?」


予感は的中した。


「うそでしょう!うちもなの!ええ、うん。そう。そうしましょう!じゃあ切るわね。じゃあまた」


そう言って母は電話を切った。


母はオレと妹に向かって「お隣の川田さんも旦那さんがいないって。まるで消えたみたいだって。1時間前はベッドで一緒に寝てたって」と言った。


オレは何かに気づき始めていた。


「母さん、テレビつけて」


「え、なんでよ」


「いいから、ニュースね。朝の「おはようニッポン!」がいいかな」


母は言われた通り、チャンネルを合わせた。


番組はやっていた。


しかし、いつもの男性アナウンサーがいなくなっており、いつも横に座っている女性キャスターが司会をしていた。しかもコメンテーターも全員女性に変わっていたのだ。全員不安そうな、困惑してる顔を隠しきれず、女性キャスターの天気予報を聞いている。


「ちょっと貸して」


オレは母からリモコンを借りると、チャンネルを色々変えてみた。


どこにも男性の姿はなかった・・・・・・


元のチャンネルに戻すと、場面変わって、神妙な顔つきの、ベテラン女性アナウンサーが原稿を受け取って、何やら読み始めた。


「えー、臨時ニュースです」


女性アナウンサーは咳払いした。明らかに緊張している。 汗も半端なくかいている。


オレは、自分もすごい汗をかいているのに気づいた。冷や汗だ。


「ただいま入ってきた情報によりますと・・・・・・えー・・・世界中から・・・ゴホッ」


女性アナウンサーは大きな咳払いをすると、唾を飲み込んだ。


「大変失礼しました。最新の情報によりますと、日本中から男性が消えた、との情報が入ってきております・・・えー続報が入り次第ーー」


横からまた紙を受け取るアナウンサー。


「えー、また日本だけでなく、世界中の男性もいなくなった、と情報が入ってきております。えー・・・情報が入り次第・・・」


それ以上はオレの耳には入ってこなかった。


とても信じられなかった。


母と妹はもっと信じられなかっただろう。


まるで夢かと思ったはずだ。


夢ではなかった。現実だった。


答えは一つ。


オレの願いが叶ったのだ・・・・・・!!!!!!




どうでしたか?


これから物語は加速し、さらに面白くなります!


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