マサンは家に着くと。茶色い上着、コートを脱いだ。コートはハンガーにかける。
カーソンは話かける。
それで?どうだった?
ああ、そうだったな。講演会は上手くいった。問題はそこからだ。帰り飛行機に乗ったんだが、右側に美女が居たんだ。
ほう!いいじゃないか! それで?
それで、話しかけてたんだ。そんな時に左にいた太っちょの男が、寝てて首をおれの肩に何回も落としてきて、邪魔して来たんだ。
まじかよ、それで?
それで、怒鳴ってやった! 今度邪魔したら殴ってやるってな(嘘)!
おお、すごいじゃないか。と言いたいところだが、そりゃ嘘だな。
なに!? なんでわかる?
声のトーンでわかるさ。長い付き合いなんだから。
流石だな。
と、拳を交わす。
でも災難だったな、男が肩にくるのは気持ち悪い。
だが、いい事もあった。
おお! そっか! 隣が女だったな?
そう。俺の右の席の美女の話なんだが、可愛くてな。
お! いいね! 何系なんだ? 中国系? それともフランス系?
それが…… 。
まて! 当ててやる! スラヴ系か? 例えばスロバキアや目が青か茶色で綺麗な人種。それかトルコ系。
半分正解! 正解は、セルビア人だ。最初ポーランドかと思った。
セルビア人か、中々いけるな。お前そういう系好きだろ。
まあね。
なにか飲むか?
じゃあ今日は飲むか?久しぶりに。 明日休みだろ。
おっ! そうだな。お前はりんご酒か?
なんでだよ! 名前がリンゴだからってバカにするなよ。飲むけど。
あ、でもりんご酒もビールも無いな。ちょっと買いに行くか。
そうだな、シリアルも欲しいし。
すきだな。
と、部屋をでる。
外でスーパーに向かう途中、先程の話をする。
そういえばさっきの続きだが、その美女どうしたんだ?
連絡先を聞いた。でも降りる寸前だったから、紙に番号書いて渡した。
やるねえ~。
2人はスーパーに入る。
お前何にするんだ?
俺はヒューガルデン!
ヒューガルデンって飲んだことないけど、美味いのか?
そうだな、美味いぞ。ビール中で1番好きだな。
お前が1番と言うとは、余程美味いんだな。
あったぞ、ヒューガルデン。
りんご酒はあるか?
あるぞ。
そこにネリーがやって来る。
あら! 2人ともなにしてるの?
やあネリー! いまな飲む話になって、来たんだ。家になくて。
なるほど、私も後で行くわね。
ああわかった。酒持ってこいよ。
わかった。あなたはりんご酒?
だからなんでりんご酒になるんだよ! 買うけどさ。
ほら。
と、ネリーは笑っていた。
そういうお前はどうなんだよ?
私はワインを持っていく。
あそう。ワインか。あんまり飲まないな。カーソンはヒューガルデンだ。
ヒューガルデンはいいわね。ワイン飲んでみる?
そうだな、1口なら。
わかった。
じゃあ後でな。
ええ。
あっとシリアル忘れるところだった。
と、マサンはペガサスのパッケージのシリアル1つとチョコワくん1つ買った。
さて、カーソン行くぞ。
ああ。
2人はお酒とシリアルを買って、店を出た。
お前ヒューガルデン買いすぎじゃないか?
そうか? 6本だぜ。お前はりんご酒とシリアル。買いすぎだろ。
そんな事ない。シリアル2箱にりんご酒だぞ。
普通ってことだな、俺たちが。
そういう事にしとこう。さっさと帰ろうぜ。
ああ。そうだな。
2人はアパートに向かう。
アパートはこのスーパーから歩いて5分のところだ。このアパートは自分の部屋の鍵で自動ドアを解除する方式だ。マサンはロック解除し階段を登り、マサンは部屋の鍵を開けた。入ると、2人の会話が暫くつづく。
スーパー近くてよかったな。
そうだな。そういえば疑問なんだが、お前っていつも俺の部屋いるよな。そんな好きか? いつ帰ってる? ていうかちゃんと帰ってるのか?
と、マサンはりんご酒を開けて透明なコップに注いだ。氷も入れた。
帰ってるぞ。2週間に1回ぐらい。
ん? まてよ? つまり1ヶ月の半分はこの部屋にいるのか?
そうだな。なんだよ、今更気にしてるのか?
いや気づかんかったよ。そういえば、うちのシャワーとかよく入ってるよな。
まあな。この部屋のほうが広いし、居心地いいんだ。
でもお前の家は向かいのアパートだろ? ちかいじゃないか。
ああ、そうだな。5分ぐらい。
近いな。まあいい、今日は泊まるだろ? 酒飲むし。
ん…… あ、ああ。
どうした? なにか腑に落ちないことがあるのか?
いや明日女が来るんだ。
女だって? お前女ができたのか?
ああ、まあそんな早くないから多分大丈夫。
そうか。
と、そこにビー! と音がする。インターフォンの音だ。誰が来たようだ。マサンはインターフォンのボタンを押して確認をする。
はいよ、どなた?
ネリーよ!
インターフォン越しにネリーの声が聴こえる。
はいよ。
と、アパートの鍵をロック解除をする。
3階建てなのですぐ部屋につく。
で? どんな女だ?
どんなって?
どういう系の女だよ!
えーと…… 。
と、言いながらヒューガルデンの蓋を外し、飲み始める。
なんだよ。
フウ・イーハンって中国系なんだ。
それで? いいじゃないか、中国系。お前すきだろ。どこで知り合ったんだよ。
そこにネリーが部屋に入ってくる。
はあい! 2人とも!
おお、ネリー! ワイン持ってきたか?
持ってきたわよ! もう2人で飲んでるみたいね。何話してた?
いまな、こいつの女の話してた。
それは面白そう。
それで?
まあ、彼女ちょっと特殊でな。
特殊?
ビーガンなんだ。
ビーガンか、じゃあお前は彼氏なんだから肉は食べれないな。可哀想に。
可哀想って? 動物に?
ちがう、肉が食べれないことに対してだ。
あ~。
と、ネリーがいう。
だから別れようかなって。
なるほどな。でもなんて別れるんだ? ビーガンだからもう無理だって?
それは難しくないか? そうだ、この話つまみにするか。
ひでえな。まあ考えてくれよ。
面白そうね。
今夜はカーソンがどうやってビーガンの彼女と別れるかをお酒を飲みながら考えることにした。
ー #2 今夜のつまみ ー つづく。
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