人に対して

Ad hominem
Kay.
Kay.

#2 今夜のつまみ

公開日時: 2022年3月19日(土) 02:51
更新日時: 2023年9月10日(日) 05:03
文字数:2,340

マサンは家に着くと。茶色い上着、コートを脱いだ。コートはハンガーにかける。


カーソンは話かける。


それで?どうだった?


ああ、そうだったな。講演会は上手くいった。問題はそこからだ。帰り飛行機に乗ったんだが、右側に美女が居たんだ。


ほう!いいじゃないか! それで?


それで、話しかけてたんだ。そんな時に左にいた太っちょの男が、寝てて首をおれの肩に何回も落としてきて、邪魔して来たんだ。


まじかよ、それで?


それで、怒鳴ってやった! 今度邪魔したら殴ってやるってな(嘘)!


おお、すごいじゃないか。と言いたいところだが、そりゃ嘘だな。


なに!? なんでわかる?


声のトーンでわかるさ。長い付き合いなんだから。


流石だな。


と、拳を交わす。


でも災難だったな、男が肩にくるのは気持ち悪い。


だが、いい事もあった。


おお! そっか! 隣が女だったな?


そう。俺の右の席の美女の話なんだが、可愛くてな。


お! いいね! 何系なんだ? 中国系? それともフランス系?


それが…… 。


まて! 当ててやる! スラヴ系か? 例えばスロバキアや目が青か茶色で綺麗な人種。それかトルコ系。


半分正解! 正解は、セルビア人だ。最初ポーランドかと思った。


セルビア人か、中々いけるな。お前そういう系好きだろ。


まあね。


なにか飲むか?


じゃあ今日は飲むか?久しぶりに。 明日休みだろ。


おっ! そうだな。お前はりんご酒か?


なんでだよ! 名前がリンゴだからってバカにするなよ。飲むけど。


あ、でもりんご酒もビールも無いな。ちょっと買いに行くか。


そうだな、シリアルも欲しいし。


すきだな。


と、部屋をでる。


外でスーパーに向かう途中、先程の話をする。


そういえばさっきの続きだが、その美女どうしたんだ?


連絡先を聞いた。でも降りる寸前だったから、紙に番号書いて渡した。


やるねえ~。


2人はスーパーに入る。


お前何にするんだ?


俺はヒューガルデン!


ヒューガルデンって飲んだことないけど、美味いのか?


そうだな、美味いぞ。ビール中で1番好きだな。


お前が1番と言うとは、余程美味いんだな。


あったぞ、ヒューガルデン。


りんご酒はあるか?


あるぞ。


そこにネリーがやって来る。


あら! 2人ともなにしてるの?


やあネリー! いまな飲む話になって、来たんだ。家になくて。


なるほど、私も後で行くわね。


ああわかった。酒持ってこいよ。


わかった。あなたはりんご酒?


だからなんでりんご酒になるんだよ! 買うけどさ。


ほら。


と、ネリーは笑っていた。


そういうお前はどうなんだよ?


私はワインを持っていく。


あそう。ワインか。あんまり飲まないな。カーソンはヒューガルデンだ。


ヒューガルデンはいいわね。ワイン飲んでみる?


そうだな、1口なら。


わかった。


じゃあ後でな。


ええ。


あっとシリアル忘れるところだった。


と、マサンはペガサスのパッケージのシリアル1つとチョコワくん1つ買った。


さて、カーソン行くぞ。


ああ。


2人はお酒とシリアルを買って、店を出た。


お前ヒューガルデン買いすぎじゃないか?


そうか? 6本だぜ。お前はりんご酒とシリアル。買いすぎだろ。


そんな事ない。シリアル2箱にりんご酒だぞ。


普通ってことだな、俺たちが。


そういう事にしとこう。さっさと帰ろうぜ。


ああ。そうだな。


2人はアパートに向かう。

アパートはこのスーパーから歩いて5分のところだ。このアパートは自分の部屋の鍵で自動ドアを解除する方式だ。マサンはロック解除し階段を登り、マサンは部屋の鍵を開けた。入ると、2人の会話が暫くつづく。


スーパー近くてよかったな。


そうだな。そういえば疑問なんだが、お前っていつも俺の部屋いるよな。そんな好きか? いつ帰ってる? ていうかちゃんと帰ってるのか?


と、マサンはりんご酒を開けて透明なコップに注いだ。氷も入れた。


帰ってるぞ。2週間に1回ぐらい。


ん? まてよ? つまり1ヶ月の半分はこの部屋にいるのか?


そうだな。なんだよ、今更気にしてるのか?


いや気づかんかったよ。そういえば、うちのシャワーとかよく入ってるよな。


まあな。この部屋のほうが広いし、居心地いいんだ。


でもお前の家は向かいのアパートだろ? ちかいじゃないか。


ああ、そうだな。5分ぐらい。


近いな。まあいい、今日は泊まるだろ? 酒飲むし。


ん…… あ、ああ。


どうした? なにか腑に落ちないことがあるのか?


いや明日女が来るんだ。


女だって? お前女ができたのか?


ああ、まあそんな早くないから多分大丈夫。


そうか。


と、そこにビー! と音がする。インターフォンの音だ。誰が来たようだ。マサンはインターフォンのボタンを押して確認をする。


はいよ、どなた?


ネリーよ!


インターフォン越しにネリーの声が聴こえる。


はいよ。


と、アパートの鍵をロック解除をする。


3階建てなのですぐ部屋につく。


で? どんな女だ?


どんなって?


どういう系の女だよ!


えーと…… 。


と、言いながらヒューガルデンの蓋を外し、飲み始める。


なんだよ。


フウ・イーハンって中国系なんだ。


それで? いいじゃないか、中国系。お前すきだろ。どこで知り合ったんだよ。


そこにネリーが部屋に入ってくる。


はあい! 2人とも!


おお、ネリー! ワイン持ってきたか?


持ってきたわよ! もう2人で飲んでるみたいね。何話してた?


いまな、こいつの女の話してた。


それは面白そう。


それで?


まあ、彼女ちょっと特殊でな。


特殊?


ビーガンなんだ。


ビーガンか、じゃあお前は彼氏なんだから肉は食べれないな。可哀想に。


可哀想って? 動物に?


ちがう、肉が食べれないことに対してだ。


あ~。


と、ネリーがいう。


だから別れようかなって。


なるほどな。でもなんて別れるんだ? ビーガンだからもう無理だって?


それは難しくないか? そうだ、この話つまみにするか。


ひでえな。まあ考えてくれよ。


面白そうね。


今夜はカーソンがどうやってビーガンの彼女と別れるかをお酒を飲みながら考えることにした。



























ー #2 今夜のつまみ ー つづく。

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