修学旅行2日目。
朝から珍妙な光景を見ることができたが、普段はそんな光景は見られない。
当然、普通の修学旅行を行うことが出来た、の、だが。
「よし、じゃあ嵐山へ向けてー、Let's go!」
テンションがおかしい人が約1名。
「山田さん何かあったの?」
「あーえっとね、昨日男子が女子部屋に行こうとしてたでしょ?」
僕は行ったけどね。
「そのときの女子の主導があの人だったからあんな感じになってる、らしい」
「へー」
何でそんなことを村田君が知っているのかというのも気になるが・・・・・・。
まあいいや。どうせ嵐山にはいくんだし。一人だけテンションがおかしくても・・・・・・。
「風間、あんた昨日女子部屋に行ったんだって!?」
・・・・・・もう一人テンションおかしい人がいた。
「行ったけど」
「はぁ・・・・・・。やっぱあんたもそんくらいだったってことね」
わけわからん。何を言っているんだこの人は。
「風間君、これはもしかしたら、夜這いかけにいったと思われてるのかもよ」
・・・・・・あれ、村田君もテンションおかしくないか。
これ素だったら僕は逃げるぞ。
こんな人の側にはいたくない。
地下鉄に乗り込み嵐山へ。
地下鉄は混んでいた。
こんなに混むものなのか、地下鉄って。
中学のときにも京都には来たが、地下鉄には乗らなかった。
今は特に、通勤通学の時間帯だから多いのだろう。
結構きつい。
ていうか座れない。
足痛い・・・・・・。
「風間、席空いたわよ。あんたが座りなさい」
「・・・・・・え、何で僕が?山田さんか中島さんが座るべきでしょ」
「あんたが一番きつそう」
僕以外の3人を見てみる。
・・・・・・うん、確かに僕が一番きつそうだ。
村田君は元々体力があるのか平然としているし、山田さんはテンションおかしくなったままではしゃいでる。少しは落ち着いて欲しいんだが。そして中島さんも体力がある。
僕は体力がない。
何故か。
昨日女子部屋に行ったからである。
うん、自業自得。
その結果電車で席に座るなんて罪悪感がわいてくるから遠慮したいんだが。
「ほら、早く座りなさい」
中島さんが、遠慮という行為を許してくれそうにない。
座るしかないか・・・・・・。
嵐山に到着。
あの、なんだっけ、なんとか橋っていうのを見た。
そしてそこで写真撮影。
なんていう名前の橋だったか未だに思い出せない。
うーん・・・・・・。
「写真ってどうやって撮る?」
「え?どうやって、ってどういうこと?」
「4人一緒には撮れないでしょ?」
「あー。男子と女子に別れて撮ればいいんじゃない?」
「風間、一緒に撮りましょう」
「え・・・・・・」
えぇ・・・・・・。
「おっけー。じゃあその2組で撮ろう」
僕の意見は出せそうにないな・・・・・・。
その後写真を撮り、バスに乗り込む。
次の行き先は天龍寺。
「おおー、これは綺麗な庭園だね。ネットで綺麗って言われてたけど、本当に綺麗」
村田君は語彙力をどこに置いてきたんだろうか。でも僕も綺麗としか表現できないな。
ただ入場料がちょっと高い。
無料だと思ってたから。
一応寺なんだし、無料でいれてくれ、そこは。
財布の中身が軽くなっていくんだけどどうしよう。
まあ、まだ大丈夫か。
きっと大丈夫だ。
そう信じよう。
・・・・・・この後映画村だったような。
映画村って確かお金たくさん使うような場所じゃなかったっけ・・・・・・。
うわー、やばい、心配になってきた。
お土産買えなかったらごめんね、家族達。
買うつもりだけど、ひょっとしたら買えないかもしれない。
怒んないでね。
まあお土産、まだ何買うかすら決めてないんだけどさ。
八つ橋とかでいっか。オレンジ味の八つ橋を買って帰ろう。1パックだったらそんなに高くなかったはず。
そんなことを考えながら庭園を出た。
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