はい、二日酔いですがなにか?...
うぷっ! おぇっぷ! ふぅ...前世でも今世でも二日酔いが辛いってのは変わんないね...身を持って知ることが出来たよ...おぇっぷ! あ~...しんどい...
アタシ以外のみんなも似たり寄ったりの状態だ。そんな中、ドワーフの皆さんは迎え酒とか言って朝から飲んでなさる.. うぷっ! あんたらおかしいって...
とても付いて行けんわ...おぇっぷ! そんでシルバ君は涙目でアタシを見詰めて来るんだが...申し訳ないけど、こればっかりは無理。髭モジャは無理だから。
ドワーフの女の子と結婚してくれ。まぁ確かに、この村で出会ったドワーフの女の子って、可愛いっていうより逞しい感じの人が多かった気がするけど。背はみんな私と同じくらいだったね。頑張ってその中から選んでくれ。髭モジャOKの女の子を。うぷっ!
その後、武器の完成まで約2週間掛かるって言われたんで、この日はナギに乗って帰ることにした。全員がナギの背中で死んだように横たわっていたことは言うまでもない...おぇっぷ!
◇◇◇
今日は久し振りにライオネル王子の訓練に付き合う。ずっと自主練してた成果を見せたいらしい。
「ライオネル王子! 行きますよ~!」
「おう! 来い!」
アタシはゴーレムを5体出してライオネル王子を取り囲む。
「ハァァァッ!」
おぉっ! ゴーレム1体1体を倒すスピードが今までより段違いに早くなったね!
「ライオネル王子! 動きが格段に良くなってますよ!」
「そうだろうそうだろう! 俺様はやれば出来る男なんだ!」
「うんうん! じゃあ、ゴーレム10体行ってみましょう!」
「えっ!?」
ありゃりゃ...さすがにまだ早過ぎたかな!? ボコボコにしちゃったよ...
「ら、ライオネル王子!? だ、大丈夫ですか!?」
「あ、あぁ、大丈夫だ...問題ない...」
「す、すいません...ちょっと先走りましたね.. 」
「いや、構わない。どんどんやってくれ」
「で、でも...」
さすがにこれ以上はねぇ...
「俺様はもっと早く! もっと強くなりたいんだ!」
「気持ちは分かりますけど...」
アリシアの強さは規格外だからねぇ...そう簡単に
「ミナにはライバルが多いからな! 早く追い付かないと!」
「へっ!?」
いやなんでアタシ!?
「聞いたぞ! ドワーフの村で求婚されたって!」
「いや確かにされましたけど...ちゃんとお断り」
「俺様がもっとしっかりしていれば、そんな輩に先を越されることもなかっただろう!」
「ちょっと待って下さい! ライオネル王子はアリシアが好きなんですよね!?」
「...忘れてた...」
をいぃ! なんじゃそりゃあ!
読み終わったら、ポイントを付けましょう!