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『第四人類史代』西暦2020年において世界に二人だけ存在するという「魔法使い」。彼らは文字通り魔法を操り、不可能を可能に変える力を持つ。
例えば、空を自由に飛ぶ。
例えば、深海へと潜る。
例えば、夢と現実を反転させる。
例えば、戦争を管理する。
例えば――神様になってみる。
彼らは時代ごとに違った色で構築されていく社会に囚われず、独自の規律で永い命を生きてきた。
一人は「ネヴァ・ランド」。人に寄り添い、等身大の幸福を追う者。
もう一人は「レッドレッド・ブルーグリーン」 。天と繋がり、傷つきながら駆けた者。
しかし『第四人類史代』が折り返しに入った頃、世界は突如「ネヴァ・ランド」を喪失する。
四代目にして訪れる『世界』の分岐点。
永い間傍観に徹していた魔法使い「レッドレッド・ブルーグリーン」はたった一体遺されたことの意味を自覚し、輪廻の保全を守るべく指先を振るう――。