最強賢者の最強メイド

~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
津ヶ谷

第2話 異世界転生

公開日時: 2020年10月10日(土) 11:31
文字数:1,213

 樹は創造神様と対面する形で話をしていた。


「せめてものお詫びにワシから少しばかり力をやろう」

「ありがとうございます」


 そう言って神様は樹の額の前で手をかざした。

神様が何やら呪文のようなものを唱えると一瞬、体がフワッとした感覚がした。


「お前さんの基礎身体能力と魔力を強化しておいた。それと、スキルも色々付けておいたからこれで

もう、そう簡単に死ぬことは無いぞ」


 神様は微笑んだ。


「魔力ということは魔法も使える世界なのですか?」

「ああ、そうじゃよ。魔法も衰退しつつあるが、お前さんなら問題ないだろう」


 神様の言葉が少し引っかかったが、この時は特に気にも止めていなかった。


「あと、少しばかりだがお金をやろう。無一文という訳にもいくまい」


 そう言うと、神様は革の袋に入った硬貨を渡してくれた。


「何から何まですみません」

「なに、気にするでないよ。じゃあ、そろそろ転生してもらおうとするかな」

「はい、わかりました」


 再び、創造神様が樹の額に手をかざすと体全身が白い光に包まれ、どこかに移動するような感覚があった。



「ここが……異世界なのか」


 目覚めると辺りは森が日色がっており、樹は少し開けた草原の上で寝ていた。


「神様が目覚めたらステータスを確認するように言っていたよな」


『ステータスオープン』


 そう、樹は声を出した。

すると、目の前に半透明な板のようなものが現れ、樹の情報が書かれていた。



《ステータス》


名前 :綾瀬樹

レベル:1

年齢 :17

種族 :人間

スキル:鑑定・経験値増大・気配察知・無詠唱・言語理解・身体強化

魔法 :火・水・風・土・光・闇

称号 :転生者



 まだ、よく分からないが、使えそうなスキルがたくさんある。

神様はスキルレベルというものがあると言っていたが、すべてMaxにしたそうだ。

大丈夫なのかよ。


「とりあえず、この森を抜けないといけないよな」


 そう思い、魔力を平面に広げていく。

するとこの周囲の地形と地図情報が頭に浮かんだ。


「この方向に歩いて行けばいいのか」


 頭に浮かんだ地図を頼りに森を歩く。

すると、スキル気配察知により、魔物がいる気配を感じ取った。


「グレイウルフ、レベルは8か。行けるだろ」


 鑑定スキルにより、敵の情報は全て把握できる。


 樹は身体強化を使うと思い切りグレイウルフを蹴り飛ばした。

すると、グレイウルフは息絶えた。


「いや、一撃かよ」


 いきなりの戦闘で一撃で倒せるとは思っていなかったので正直、驚いた。


『レベルアップしました』


 無機質な声が樹の中で聞こえた。

改めて、ステータスを確認すると、レベルが12に上がっていた。


「レベルアップ早いな。あ、経験値増大スキルのおかげか」


 そんなことを思いながら、樹は森を抜けるまでに8体の魔物と戦った。


「やっと、抜けれたかぁ」


 森を出るころには樹のレベルは46にまで上がっていた。

かなりの距離を歩いたのにも関わらず、体はあまり疲れていない。

これも神様に身体強化されたおかげなのだろう。


 こうして樹は最初の街へと向かうのであった。

いかがでしたでしょうか?

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。


「面白い」「続きが読みたい」という方は応援よろしくお願いします。


この作品は毎日更新致します。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート